日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

趣味の読書

生島淳著『箱根駅伝 ナイン・ストーリーズ』:たかが箱根、されど箱根・・・往復10区200キロに隠された多彩なドラマ

お正月の恒例といえば、箱根駅伝。今ではすっかり定着した。その箱根駅伝を取り上げた9つの小さい物語が語られている。どの物語も箱根駅伝の今を推してくれる。一読をおすすめする一冊。

ジェームズ・W・ヤング著『アイデアのつくり方』:読めば分かるが、実践するのは難しい

薄い本だけど、内容は濃い。時間をかけてゆっくり読みたい1冊。

松本清張著『小説 帝銀事件』:「NHKスペシャル未解決事件File.09 松本清張と帝銀事件」を見て読んでみた

Nスペの未解決事件で取り上げられた帝銀事件を見て、改めて読んでみた・・・小説帝銀事件。社会派の推理小説家としての松本清張にとって、これが後の日本の黒い霧や昭和史発掘へのスタートラインと位置付けられている。

ウォルター・アイザックソン著『イーロン・マスク(上)』:奇跡は起こるべくして起こる

イーロン・マスクの伝記の上巻をやっと読み終えた。とんがった事ができる人間はいろいろな部分でとんがっていることがよく分かる一冊。

門井慶喜著『地中の星-東京初の地下鉄走る-』:主人公は、銀座線そのものの物語・・・経営と建設に関係する人たちの苦労がよく分かる1冊

地下鉄建設の物語を読むのは初めて。なかなか面白かった。 当初は、浅草から品川を目指したが、そこまで行けず浅草新橋間が開通し、その後、新橋から渋谷に伸びる銀座線。そこには地下鉄建設のドラマがあった。

相田 洋・荒井岳夫著『新・電子立国[第2巻]マイコン・マシーンの時代』:今流に表現すればCoT(Computer of Things)の時代だよねと気づく2023年の自分

新・電子立国の第2巻、マイコン・マシーンがどのように産業に広がっていったかが描かれている。当時を知ることができて、かつ、日本企業の競争力について考える視点を与えてくれる。今だからこそ読む価値のある1冊。

清水亮著『検索から生成へー生成AIによるパラダイムシフトの行方ー』:生成AIは一過性のブームではなく、我々のすべてを変えていく

生成AIの急速な普及の必然とそれがもたらす将来を見通す『検索から生成へ』はこれからの情報通信やそれが影響する世界を見通す上で必読の本になるのではないか。歴史的な視点でまとめられ、テクニウムというキーワードでこれからの世の中を見通す本書はこれ…

相田 洋・大墻 敦著『新・電子立国[第1巻]ソフトウェア帝国の誕生』:コンピュータ産業の勃興期をビル・ゲイツを中心に描くとこうなる

半導体産業における日本の凋落、PCやスマホの低迷等日本のデジタル産業は成長の足掛かりがないように見える。 そこで新・電子立国のソフトウェア産業の勃興について読んでみることにした。そこで明らかにされたことは!・・・30年前の書籍だが、今読んでも勉…

ジミー・ソニ著『創始者たちーイーロン・マスク、ピーター・ティール、世界一のリスクテイカーたちの薄氷の伝説ー』:分厚いが、あっという間の出来事だったペイパルの立ち上げ

一つのスタートアップ、それがどのように業界で成功していくか、これほどスリリングな物語はないであろう。 今をときめくイーロン・マスクやピーター・ティールたちの若き日の物語、面白いし、色々考えさせてくれる。

猪瀬直樹著『昭和23年冬の暗号』:ジミーの誕生日に秘められた占領軍の意志・・・それを乗り越えられない日本

昭和16年夏の敗戦で問われた「日本人はなぜ戦争をしたか」の完結編。昭和23年冬の暗号として当時の状況が明らかにされる。それはジミーの誕生日に秘められた占領軍の意志であり、それを乗り越えられない日本の姿である。

猪瀬直樹著『日本人はなぜ戦争をしたかー昭和16年夏の敗戦ー』:数字に基づく事実の確認と確認された事実に基づく意思決定と

日本人はなぜ戦争をしたか・・・開戦前に敗戦が分かっていたのに戦争に突入した日本。それはなぜだったのか・・・猪瀬直樹氏が、総力戦研究所の活動を通して、今も引きずる日本の弱点を問う。

読書の秋にゲイツ流読書のルールを再確認する:本の選択、読み方、読後のアウトプットまで

読書の秋がもうすぐだ。ビル・ゲイツの読書の仕方は、基本を再認識させてくれる。一読の価値あり。 今年の秋冬もなるべく多くの本を読めるように、何をどう読むかは大切にしたいところ。

攻殻機動隊SAC_2045 最後の人間・・・SAC_2045シーズン2がやっと映画化される

SAC_2045シーズン2が映画化される。攻殻機動隊SAC_2045 最後の人間として、11月公開になる模様。 シーズン2の12話が映画として濃縮されて見ることができる。これはこれで新作品を見るような感じだ。あと3ヶ月ほど、楽しみ。

電子産業(半導体産業)の再興はありうるのか?・・・まずは簡単に入手できる文献を整理

国内の電子産業は今後どうなっていくのか・・・それを考えるためには、日本の電子産業が一番元気だった頃、30年前から振り返ってみる必要があるのではないか・・・と思い、そのあたりの資料で何が入手可能か改めてちょいと整理してみた。

広大なネットの世界を自由に闊歩したいから、できれば自由がいいが、限界もあることをもう一度考えてみるには・・・

ショック・ドクトリンがまだ後を引いている。求めるべき自由に対してショック・ドクトリンでのシカゴ・ボーイズの行いのどこがずれていたのか、それを確かめるために、ミル、フリードマン、ハイエクの著作とランドの小説をこれから読んでいこうと思う。

NHK100分de名著「ナオミ・クライン『ショック・ドクトリン』 2023年6月 (NHKテキスト) 」を読む

今、知らぬ間に世の中を支配している「ショック・ドクトリン」。その実態を明らかにすることにより、現代社会の問題点を抉り出す。 このままだと「ショック・ドクトリン」は今後も社会のネットワーク化が進めば、世の中を蝕んでいくであろう。そうさせないた…

大杉潤著『定年ひとり起業ーマネー編ー』:先立つものは金だ!引退後の可能性を実現するのも金だ!・・・だから自分を見つめ直すことが大切だ

定年ひとり起業の第2弾、マネー編を読んでみた。こちらは老後資金の作り方について、年金、投資、終の住処についてそれぞれ具体的に書いてある。 60歳からでも老後資金はできるというメッセージは自分にとって大きいものでした。同じような人、ご一読をお勧…

水曜日のカンパネラ「Shadow」:とうめいはん、トウメイハン、東名阪と耳に残るフレーズと心地いいメロディ

水曜日のカンパネラの曲、Shadowがいい。詩羽の声がいい、キャラがいい、そして歌詞や曲調がいい。 久しぶりに新しい音楽を聞いたって感じ。 しばらくはこの曲が頭の中を駆け巡ることになりそうw

トリップ・ミックル著『アフター・スティーブー3兆ドル企業を支えた不揃いの林檎たちー』:Appleの将来と経営と開発のバランスをとることの難しさを考えさせられる一冊

「アフター・スティーブ」・・・ジョブズ亡き後のAppleの動向を、CEOクックとCDOアイブを中心に描いたもの。 Appleが急成長と引き換えに無くしていっているものは何か、なぜアイブはAppleを去ったのか、など色々考えさせられる一冊。 研究開発と経営のバラン…

大杉潤著『定年ひとり起業』:機会を、時間を、行動を大切にしよう(長文)

定年退職後、どうするか。その選択肢の一つとして起業があることは分かっていても、自分にできるのだろうかと迷うし、どこから手をつけていいかわからないところ。 本書はそういう定年後の起業に向けて考えている人にとって、いや全ての退職後の人生を考えて…

ジェフ・フレッチャー著『SHO-TIME 大谷翔平 メジャー120年の歴史を変えた男』:野球がとことん好きな男は夢を叶える

大谷翔平の大リーブでの飛翔をその前から追い続けた記者が、利用できる情報を駆使し、書き上げたものである。 大谷がここまで成功した第一の要因は彼が、とことん野球が好きであったということに尽きるであろう。それが本書を読むとよくわかる。 今年の大谷…

たまには趣味の読書の話題など・・・ケインズ、半導体、民主主義、データ分析

最近、書籍に関する記事がないので、最近、購入した書籍を中心に書いてみた。ジョン・メイナード・ケインズ、半導体戦争、民主主義の経済学、ExcelとRではじめる やさしい経済データ分析入門の4冊。 読みかけの本はいろいろあるが、これらの本は最初から最後…

ジョブズが巴水に見た技術と芸術の交点にあるシンプルさ

スティーブ・ジョブズは何を考えていたのか・・・どうしたあのような製品・サービスを生み出すことができたのか。 それを考えるためには、東洋思想、曹洞宗についての理解が必須だと。そして今回の新版画、川瀬巴水に子供の頃から心酔したのは何故か、なぜそ…

佐々木実著『宇沢弘文-新たなる資本主義の道を求めて-』:一般均衡理論を極めた研究者が次に目指した社会的共通資本の理論構築の背景

宇沢弘文氏の経済学の背景にあるものを解説した内容。佐々木氏の前著のある意味エッセンス版と言っていいと思う。 宇沢弘文という経済学者の生き様を考えることで、研究とは、研究者とはどうあるべきか考えさせられる。 若い人に一読をお勧めしたい。

佐々木実著『竹中平蔵 市場と権力-「改革」に憑かれた経済学者の肖像-』:当時のグローバルな状況の中で果たした日本の立ち位置と改革との関係

竹中平蔵 市場と権力-「改革」に憑かれた経済学者の肖像-は、バブル崩壊以降、日本経済の運営に深く関わってきた一人の人間を通してみた同時代史と言えるであろうか。 彼自身の生き様、その彼が生きた時代、政策決定者の一人としての関わりとその背景を見た…

グルーブラインが終わる・・・いつまでも聴き続けたい番組なのに

自分の贔屓のラジオ番組が終わるってのはショックですよね。 J-WAVEのグルーブラインが自分にとっての贔屓の番組だった。それがこの9月いっぱいで終わる。ショックだ。 ピストンさんのDJ、グルーブラインでのDJが聴けなくなるのが非常に残念。 残りの回は聞…

深井龍之介著『歴史思考ー世界史を俯瞰して、思い込みから自分を解放するー』:歴史を通して全てを相対化して考えると当たり前の呪縛から解放されるという思考

今の世の中の閉塞感から脱出したい!多くの人がそう思っているのではないかと思います。 深井龍之介の最初の著書であるこの「歴史思考」はそんなあなたに一筋の光の道を示してくれるでしょう。それがメタ認知という物事の見方・考え方です。 本書は中高生に…

アーネスト・クライン著『ゲームウォーズ』(上・下):1980年代ゲーマーにとって懐かしいこといっぱい!

自分はゲーマーではないが、それでも1980年前後は、インベーダーゲームやパックマン、ブロック崩しとか、喫茶店のテーブルやゲームセンターで結構やったものだ。それが少し背伸びしてパチンコしだしてからは遠ざかって今に至る。最近は暇つぶしにポケモンGo…

攻殻機動隊 SAC_2045 SEASON2:待望のシーズン2が公開された!3Dも進歩している、ストーリーも興味深い

やっと来たか!シーズン2!! 攻殻機動隊のシーズン1が公開されたのは、2020年・・・それから2年、やっとシーズン2が公開された。下記の記事は、2年前、シーズン1が公開された時の記事*1。 mnoguti.hatenablog.com 当時、3D映像がどんなものか注目していたわ…

関口和一・MM総研編著「NTT 2030年世界戦略ー「IOWN」で挑むゲームチェンジー」:IOWN構想を中心にNTTグループの今を理解する1冊

情報通信の世界は変化が激しい。特に最近はその変化の激しさに拍車がかかっているようだ。それは単なる通信サービスからわれわれのビジネスや社会生活に実装されるといわれるようにデジタルサービスが単なるコミュニケーションツール以上の技術になったから…