日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

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アーネスト・クライン著『ゲームウォーズ』(上・下):1980年代ゲーマーにとって懐かしいこといっぱい!

自分はゲーマーではないが、それでも1980年前後は、インベーダーゲームパックマンブロック崩しとか、喫茶店のテーブルやゲームセンターで結構やったものだ。それが少し背伸びしてパチンコしだしてからは遠ざかって今に至る。最近は暇つぶしにポケモンGoをやるぐらい。

今、いろいろなSFを読んでみようということでまず手に取ったのが本書だった・・・ゲームウォーズってわかっちゃいたけど、ここまでゲームの話だとは思わなかったよ。しかもご存じのゲームやアニメ、特撮映画などの日本のキャラクターが随所に出てくる。

Game Wars...nostalgic and fun game sci-fi

ゲームウォーズ・・・懐かしくも楽しいゲームSF

物語は、リアル社会の底辺に住む、恵まれない一人の子供(パーシヴァル)がサイバー空間で自分のアバターを操りながらゲームをすることでサイバー空間上の友達を得、有名になり、最後は勝者になるとともに、サイバー空間上の友がリアルでの友にもなるというストーリーだ。

巨大なサイバー空間(OASIS)の支配権をめぐる争奪戦。ゴールを目指し、多くのゲーマー(ガンター)とサイバー空間を支配しようとする一団(シクサーズ、IOI社)との競争。

自分も知らないようないろいろな実際のゲーム名が出てくるので、ゲーマーにはたまらない小説だろう。ストーリーはシンプルで若者の冒険アドベンチャー小説といったところか。

ゲーマーでない人も、様々な日本のアニメや映画等のキャラクターが出てくるので、楽しみながら読める。

A fun adventure novel with a gamer as the hero!

ゲーマーが主人公の楽しい冒険小説!

ゲーマーでもない自分がこの小説を読む意味?目的?は、それはこの小説で描かれているサイバー空間やリアル空間のあり様が、SF(空想科学)としてではなく、実現間近の現実世界の描写として読めることだ。

eSports、アバター、Web3、NFT、暗号資産のさらなる普及の先にある未来・・・それはここで描かれているような世界ではないのか?・・・と妄想させてくれるのがこのSF小説

そういう視点から再読すると何が見えているのか、OASISというサイバー空間での冒険を中心に書かれているが、ここに書かれていない部分がどうなっているのか・・・例えば、これだけのサイバー空間を動かすにはどれくらいの電力が必要か、コンピュータの性能は、経済活動はどうなっている、サイバー空間での経済活動や行動とリアル空間の自分との権利関係は・・・とか、いろいろ妄想することは多々あるし、具体的に何か気づきがあるのか、SFを読む醍醐味はこういうところだと思いつつ、再度、ページをめくり始めている。

そうそう、この小説、映画化され、今はDVDになっている。Netflixにもあるのでぜひ見てみたいと思う。

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