日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

経済学関連(理論、数学含む)

広大なネットの世界を自由に闊歩したいから、できれば自由がいいが、限界もあることをもう一度考えてみるには・・・

ショック・ドクトリンがまだ後を引いている。求めるべき自由に対してショック・ドクトリンでのシカゴ・ボーイズの行いのどこがずれていたのか、それを確かめるために、ミル、フリードマン、ハイエクの著作とランドの小説をこれから読んでいこうと思う。

NHK100分de名著「ナオミ・クライン『ショック・ドクトリン』 2023年6月 (NHKテキスト) 」を読む

今、知らぬ間に世の中を支配している「ショック・ドクトリン」。その実態を明らかにすることにより、現代社会の問題点を抉り出す。 このままだと「ショック・ドクトリン」は今後も社会のネットワーク化が進めば、世の中を蝕んでいくであろう。そうさせないた…

たまには趣味の読書の話題など・・・ケインズ、半導体、民主主義、データ分析

最近、書籍に関する記事がないので、最近、購入した書籍を中心に書いてみた。ジョン・メイナード・ケインズ、半導体戦争、民主主義の経済学、ExcelとRではじめる やさしい経済データ分析入門の4冊。 読みかけの本はいろいろあるが、これらの本は最初から最後…

8月お盆前以来の北軽井沢・・・少しご無沙汰しすぎたので、恒例のお勤めをこなしました

4ヶ月ぶりの北軽井沢。天気が良く、全ての予定を順調にこなす。 この時期は観光客がほとんどいないので静かな、気持ちのいい北軽井沢を味わえる。寒いけど、晴れていればそれほど寒さは気にならない。 静けさの中で静かに佇みたいと思う方は是非一度いらして…

佐々木実著『宇沢弘文-新たなる資本主義の道を求めて-』:一般均衡理論を極めた研究者が次に目指した社会的共通資本の理論構築の背景

宇沢弘文氏の経済学の背景にあるものを解説した内容。佐々木氏の前著のある意味エッセンス版と言っていいと思う。 宇沢弘文という経済学者の生き様を考えることで、研究とは、研究者とはどうあるべきか考えさせられる。 若い人に一読をお勧めしたい。

佐々木実著『竹中平蔵 市場と権力-「改革」に憑かれた経済学者の肖像-』:当時のグローバルな状況の中で果たした日本の立ち位置と改革との関係

竹中平蔵 市場と権力-「改革」に憑かれた経済学者の肖像-は、バブル崩壊以降、日本経済の運営に深く関わってきた一人の人間を通してみた同時代史と言えるであろうか。 彼自身の生き様、その彼が生きた時代、政策決定者の一人としての関わりとその背景を見た…

機械学習と計量分析の間:機械学習は経済学の実証分析のツールの一つ・・・なのか?

ある時系列データを使って予測している。それで機械学習を使うのだが・・・実証分析の経験があるものにとって、まず最初に疑問に思うのが、機械学習での予測というのは、計量経済学でのそれと何がどう違うのかという点だ。 mnoguti.hatenablog.com これまで…

佐々木実著『資本主義と闘った男ー宇沢弘文と経済学の世界ー』:外部経済を市場メカニズムの中に取り込むことを考えていたのか?

残念ながら、自分は宇沢先生本人にはお会いしたことはない。自分が大学院に通っていた頃は新潟大学に所属されていた頃と思う。その頃、耳にした先生の逸話というか伝説というか評判は以下のようなもの(真偽のほどは分からない)。 // 宇沢先生は月曜日の朝…

岩井克人・前田裕之著『経済学の宇宙ー経済を考え抜いた格闘の奇跡ー』:自分の仕事とは、「研究」とは何か・・・を考えさせられた一冊

読み始めてから読了までだいぶ時間がかかってしまった*1。あとがきまで含めると478ページある。最近の書籍としては厚い。 // 岩井先生の学者としての足跡を本人がその時々の周辺の出来事と合わせて書き記した内容だ。 大学院から現在までおよそ半世紀にわた…

高橋一雄著「語りかける中学数学」:結構、理解してないところがある

iPad Proのアプリ、Goodreaderを再購入した。これで昔、自炊した書籍が読めるようになるということで、まず手につけたのが、「語りかける中学数学」だ。 増補改訂版 語りかける中学数学 作者: 高橋一雄 出版社/メーカー: ベレ出版 発売日: 2012/11/21 メディ…

結城浩著「数学文章作法 基礎編」:自分の考えを伝えるには読者を考えながら書くことが大切

分かりやすい文章を書くというのは意外と難しいものだ。自分も職業柄文章を書く機会は多い方だと思うが、満足のいく文章を書けたときはその達成感はかなりのものだが、それで相手に自分の意が通じているかといえば、それはまた別の話ということになる。自分…

宮川努著「生産性とは何かー日本経済の活力を問いなおすー」:働き方改革は必須です

バブル崩壊以降、20年以上に渡り低成長にあえぐ日本経済(最近はバブルっぽいけど)・・・その日本経済に再成長とそのための活力と取り戻すための一つの見方を提示したのが本書だ。そのキーワードが、「生産性」ということで、生産性を中心に日本経済を多面…

2018年の振り返り:何冊の本を読んだのか?(前半)

2018年にこのブログで取り上げた本、その中で読み終えた本があったかを振り返ってみよう。予想としては、読了した本は少ないのではないかと思う。 まず最初に取り上げたのはこの本でした。 mnoguti.hatenablog.com Rのマスターとベイズ統計の理解を同時にや…

石川智健「エウレカの確率 経済学捜査員 伏見真守」

久しぶりに面白いミステリーに出会えた。 エウレカの確率・・・って何?経済学捜査員!、扱っている内容が行動経済学に基づいて殺人事件を解決するという・・・経済学をちょっとかじっているものであれば、そして最近の先端分野の一つである行動経済学を使っ…

トマ・ピケティ「21世紀の資本」

今、話題の経済書。本屋で見たら「おっ!」って思わず見直してしまった…分厚かったよ。21世紀の資本作者: トマ・ピケティ,山形浩生,守岡桜,森本正史出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2014/12/09メディア: 単行本この商品を含むブログ (111件) を見る例に…

経済学に持つイメージ

分析方法、あるいはフレーム、議論の前提がしっかり確立されている。 検証可能性が担保されている。 つまり科学としての条件を備えている社会科学の一分野である・・・あくまでもイメージです。

経済学を正しく理解するために必要な能力

経済学を正しく理解するために、正しく応用するために必要な能力 文章を正確に理解する読解力 四則演算のルールを正しく適用をする能力 ・・・両方とも危うい。

いまごろ『経済学のチカラ』読んでます

去年の年末だったか、教えられて購入したのだけれど、ずっと読まずに積読になっていた。 最近、読書欲が少々戻ってきて(これも老眼鏡を作ったからだと思う)、やっと読む気になった。エコノミスト増刊 経済学のチカラ 2013年 12/23号 [雑誌]出版社/メーカー…

齋藤誠著『父が息子に語るマクロ経済学』はかなり面白い

対話形式なのがいい、行間が広いのがいい、なんといってもいいのは「おわりに」(355ページ)に書いてある以下の著者の言葉。ちょっと長いけど引用すると・・・ 「学問の醍醐味って一体なんだろう」と問われてみて、自分はどうこたえるのだろうか? 読者の方…

社会科学の目指すもの・・・行動科学革命を振り返る

昔、第二次大戦後1950年代にかけて行動科学革命というものがあった。現在、行動科学というと心理学や社会心理学の一分野と位置付けられることが多いが、当時の革命は社会科学全体に影響をもたらすものであった。その中でも社会心理学等のコミュニケーション…

有言不実行宣言:ミクロ的基礎のあるマクロ経済学、新しい経済成長論とそれを理解するための経済数学を読もうww

最近ひそかに読もうと思っている・・・というよりぜひ理解したいと思っていることに関する書籍を書き留めておこう。まず1冊目がこれ。林氏の二冊目の著作。一冊目の著作「ミクロ経済学」は丁寧な内容が評判になったようだが、これも恐らく同じではないかと…

経済成長論の教科書

なぜわれわれの経済は成長しなければいけないのか・・・そういう疑問って持ったことありません?自分のためにも社会のためにも成長は必要なのです・・・それはなぜか?明確に説明できますか?経済成長って何で必要なんだろう? (SYNODOS READINGS)作者: 芹沢…

鶴亀算・・・感覚としての数の関係を養う

頭を少々リフレッシュしたくて、宇沢氏の「算数から数学へ」を久しぶりに開いて、一番最初に出てくる鶴亀算を解いてみた。連立方程式を使えば簡単に解けるのだが、それを使わずに鶴亀算で解くところで頭を使うわけだ・・・なんて考えながら何問か解いて、ふ…

経済統計の見方と経済学の使い方

最近のマクロ経済の状況を見ているとマクロ経済の見方を知りたくなるというもの。そこで最近本箱に眠っていた次の書籍を引っ張り出した。最初の一冊は、経済統計について解説してあるもの。各種統計で経済の状況を把握することは、一国の運営にとっては家庭…

経済成長、景気分析と現代マクロ経済学

現在は初めてのことに挑戦しています。とりあえず下の本、読んでます。 最初に引っかかったのは、第一章の最初に書いてある「ルーカス批判」なるもの。少々引用すると・・・ ・・・「人々の行動様式(ディープ・パラメータ)が変化すると、観察される経済変…

ウィルソン:グラフ理論入門

ネットワーク理論を勉強する前に、その予備知識としてグラフ理論が必要だということで、次回、読むことになりました。 グラフ理論入門R.J. ウィルソン Robin J. Wilson 西関 隆夫 近代科学社 2001-10by G-Toolsさて、明日から読み始めることになりますが、地…

林貴志『ミクロ経済学』

最近はハウツーもの全盛というか、直感的に理解できることを最優先にして、用語の定義や理論の背後にある前提が犠牲にされることがままあるが、この本はそのような状況に対して、定義や前提がいかに重要かを改めて認識させてくれる一冊だ。ミクロ経済学作者:…

岩田規久男「そもそも株式会社とは」

今、一番読みたいと思っている本。 ちょこっと最初だけ読んでみたけど、分かりやすいという印象。株式会社という得たいの知れない組織を理解するための入門書としては、必読でしょうか。 そもそも株式会社とは (ちくま新書)作者: 岩田規久男出版社/メーカー:…

通信事業者の資本ストック作成方法

通信事業者の資本ストック作成手順を書いておきます。*1 まず通信事業者の場合、特にNTTの場合、期末設備簿価の差額を投資額に使うとマイナスになってしまいます。投資がマイナスってのはどういう状況なのでしょう??? そこで資本ストックは投資の積上げと…

情報量経済分析

AICなどの情報量基準に基づいて計量分析を行うための参考書、否、教科書が出た。この教科書の表紙には英文タイトルらしきものが出ている。それは、Information-Criterion-Based Econometric Analysis。素直に解釈すれば、情報量基準による計量経済学だろうか…