日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

デジタル社会の経済分析

A.マカフィー、E.ブリニュルフソン「プラットフォームの経済学:機械は人と企業の未来をどう変える?」(日経BP社)

今の情報通信技術がもたらす経済社会への影響を包括的に捉えた本はほとんどない。その中で本書は今我々の身近で起こっている変化の背景にある技術の影響を、機械とプラットフォームとクラウド*1という3つの視点から解説している。 プラットフォームの経済学 …

脳は見たいものしか見ない

攻殻機動隊Stand Alone Complexの第4話に「視覚素子は笑う」という回がある。これはトグサの仲間から「警察内部に不審な動きを察知したので相談にのって欲しいとの」相談があり、その時、渡された数多くの証拠写真に、そのどこに証拠があるのかをトグサが気…

55の手習い・・・量子コンピュータにチャレンジ!!w

量子と聞くと量子力学をまずは思い出すか。 アインシュタイン*1の相対性理論と並び称せられる物理学の分野。 これまでの常識では考えられない結論を導き出す量子理論・・・位置が決まると時間が決まらず時間が決まると位置が決まらないとか・・・? 量子コン…

デザインシンキング:魅力的だけど、使うのは自分たちだから

先日、デザインシンキングのさわりを体験させてもらう機会があった。 実は、デザインシンキング、デザイン思考という新しいものを産み出すための道具についてはあまり関心がなかったというところ。しかし、自分の周りは、どうにかしなければいけない状況があ…

メモ:これからの情報通信業界の競争政策を考える:デジタルトランスフォーメーションの影響をどう捉えるか?

最近はすっかり競争政策とか規制の経済学とかから遠ざかっていた。その背景は、NTTの再編や料金をはじめとした規制緩和が進み、ネットワーク市場における国内の通信政策での議論がほぼ終わってしまったからだ。 2015年は通信市場の開放30周年だった。そのタ…

変化を感じづらい時代だからこそ数字が大切

株価の乱高下が激しい。米国の金利政策の影響が為替レートに影響し、それが・・・というところが主なものなようだが、こうなってくると実体経済として、景気はいいのか悪いのか、なかなか分かりづらいというのが市井の人々の感覚ではないだろうか。少しバブ…

メモ:日本のキャッシュレス化は遅れているか?

こういう見方が正しいかどうかは考える余地はあるが、とりあえずメモとして残しておく。 供給側の視点 日本については、必ずしもキャッシュレス化が遅れているとは言えない。 個人が使える国内の決済手段として、クレジットカード、デビットカード、電子マネ…

見える化の時代:まだ見える化していないところはいたるところにある

AI・IoT(ビッグデータ)は、主に社会、人間の行動として今まで見えなかったものを見えるようにしている。その見える化によって新しいビジネスチャンスが生まれているのだ。昔はGoogleの検索がそうだし、最近ではシェアリング・ビジネスがそれ。シェアリング…

実写版攻殻機動隊・・・ゴースト・イン・ザ・シェルをやっと見た

攻殻機動隊、マトリクスを合わせて割ったような感じを受けた・・・実写版攻殻機動隊、ゴースト・イン・ザ・シェル。今回、Amazonプライムで無料で見られるようになったので早速見させてもらった最初の印象。 当然と言えば当然なのかもしれないが、第一印象は…

忙しい時期だからこそ本を読まねば

ちょっと備忘録として・・・ 自分は本の積読マニアとは言いたくないが、ある意味不良資産化した本が山と積まれている。それでも本を買い続ける・・・これはやはり半分、病気のようなものと思っているが、それでは不良資産化してしまった書籍がかわいそうなの…

奥村、牧山、瓜生著『Rで楽しむベイズ統計入門』技術評論社、2018年

Googleの検索とかビッグデータとか数年前に注目されて、その肝はベイズだよとかMCMCというキーワードが出てきたりとかで、シグナル&ノイズ*1でビッグデータのすごさを知ったり、それがトランプさんの当選であれ?ってなったりとか、それでもビッグデータの…

アダムスミスの著作を読む:道徳感情論と国富論

変化の時代だからこそ古典が大切なのだということを最近教えられたような気がする。 しかも最近、古典が新訳で出ることが多い。アダムスミスの著作もそうだ。 特に注目なのは、この村井さんと北川さんが訳者となっている道徳感情論。この著書は今までも複数…

2018年が始まりました・・・今年もよろしくお願いします

昨晩は初詣の後、午前2時ぐらいまでテレビを見ていた。最近は行く年来る年がないのかと気づき、寂しい気分になった。各地の初詣の情景を見るのが結構好きだった。 今朝は8時過ぎに起きて、新年最初の食事ということで、お神酒とお雑煮と少々のお正月料理をい…

これからの計量分析は因果を問う:EBPM(証拠に基づく政策立案)の重要性

自分の理解では、計量経済学は経済学と統計学の応用で、その中で因果関係の部分は経済学で考えられていたため、計量分析ではその部分は所与として分析することが普通だった。しかし、理論上の因果関係がそのまま実証のデータの関係として成立するかはまた別…

これだけの変化だ:改てみるICTのインパクト

たまたま以前Facebookでチェックしていたgifファイル。 1980年から2014年までのデスクトップの変化を見せたものだ。 これだけの変化がデスクトップという狭い空間で起こったのだが、この各製品やサービスごとに産業や企業の栄枯盛衰があったことを考えると、…

Amazonのサイバーマンデイにハマる

年末恒例大売り出し!と行ったところか、月曜日にAmazonのサイバーマンデーが終わった。今までは気にしなかったが、今年はこのセールに触発され、結構買い物をした。 今回購入したものは以下で紹介するが、実はサイバーマンデーならではの割引対象となってい…

働き方改革とICT:EvernoteとDropboxとZoomは必須でしょ

働き方改革・・・と言い始めて今年も師走目前・・・時短だあ、生産性だあなんて言っていられない季節になってきました。 以前にも書いたけど、働き方改革で目指すべきは時短や生産性の向上ではないのではないか。それはあくまでも結果としてついてくるような…

地図による小地域分析(jSTATMAP):地理空間情報が誰でも使える

スマホの普及、ビッグデータの活用・・・位置情報の活用の本格化ということで、空間経済学が注目されるところだ。こういう教科書が出始めるということは、注目度もかなり上がって来たということの証左かと思う。 〈サピエンティア〉空間経済学 作者: 曽道智,…

2017年社会情報学会大会@駒澤大学

先日の日本経済学会の大会に続き、今週末は社会情報学会の大会だった。今年は「Post-Truth時代の社会情報学」の大会テーマで実施された。報告数は、自分が数えた限りでは、2日間で38本、その他、基調講演とシンポジウムがあった。 なぜあなたは論文が書けな…

2017年日本経済学会秋季大会@青山学院大学

一応、自分もいくつかの学会に入っているが、ある意味、一番刺激を受けるのがやはり日本経済学会の大会への参加。 mnoguti.hatenablog.com 今年の日本経済学会は青学で開催 昨年の秋季大会は早稲田大学だった。久しぶりに参加していろいろ有意義だった。今年…

TV視聴が減り、ラジオ、動画サービスの視聴時間が増える今日この頃

最近はですよ、テレビを観ている時間が自分なりに少なくなっているなと感じる一方、ラジオや動画サービスを視聴する機会が増えているなと感じてるんです。 何でかというと、まずはこれですね。radikoの存在。パソコンやタブレット、スマホは必ず身近にあるの…

テクノベートが実現する社会をリアルに感じよう

8月18日の記事・・・この動画を見たときは衝撃を久しぶりに受けた。 テクノベート、テクノロジーとイノベーションから考えた造語・・・テクノベーションと考えたけど、語感でテクノベートに。 mnoguti.hatenablog.com それの関連動画がこちら。 これは1年前…

MacBook購入:どこでも研究環境の整備でセカンドマシンとして買いました^w^

悩み抜いてMacBookを購入:ノマド研究者としての研究環境整備 今頃になったが、今年の夏ボで購入・・・当初はiPadProを購入かと思った時期もあったが、現在のiPadで十分事足りるので、自分のどこでも研究環境を構築して、ノマド研究者に脱皮しようという意気…

すでに始まっている・・・こういう世の中なんだよな:「テクノベート」でビジネス・働き方はどう変わるのか?~落合陽一×メルカリ小泉×ヤフー安宅×グロービス堀

大きく世の中が変わってきている・・・その一端がこの動画を見ると分かる・・・と思う。 未来は予想するものではない未来は作るもの、妄想すること*1、感じること、抽象度の高い次元で話すこと、理事無碍は古い事事無碍・・・理屈はいらない・・・理屈はAIが…

湯谷昇羊著「『できません』と云うなーオムロン創業者 立石一真」:技術経営者とは斯くあるべき

今回、とある件でオムロンさんにお世話になるので、新ためてオムロンという企業を勉強するために読んでみた。創業者立石氏の生涯を描いた一冊だ。 オムロン・・・この社名、聞いたことはあるが、何を売っている企業なのか咄嗟には思い浮かばなかった。そこで…

スミス「道徳感情論」、ハイエク「隷従への道」、今読んでみたい本

今、静かに、じっくりと読んでみたい本。まず初めは、道徳感情論。 道徳感情論 (日経BPクラシックス) 作者: アダム・スミス,村井章子,北川知子 出版社/メーカー: 日経BP社 発売日: 2014/04/18 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (5件) を見る 経済学を…

中田敦著「GE 巨人の復活-シリコンバレー式「デジタル製造業」への挑戦-」:あの巨大なGEが変身していく過程

久しぶりに一冊を読了した。購入したのが6月の半ば、読み終えたのが7月28日で1ヶ月半もかかってしまった。最近の自分の頭の不調具合がよく分かるというものだ。 本書はアメリカの巨大企業GEが製造業として新たにデジタルを身にまといデジタル製造業として生…

今度は友人がFBのIDを乗っ取られる!半分だまされた!

まさかねえ、こういう状況に遭遇するとは・・・以下、顛末をメモしておきます。 自分は明日のSpatrailのSTSK72のコースであり、KTK38のスタート地点である野反湖に丁度ついたところだった。車外に出ると、風が少し冷たい・・・下界の暑さを考えるとやはりこ…

アカウント盗まれる!!

Amazonからの購入通知メールで気づいた・・・12日、月曜日の11時午前0時ごろ、購入したことになっている。その時刻といえば、研究所で社内報告会に参加していた時で、起きてはいたけど、Amazonでポチりとはしていない。どう考えても購入していない。配送先住…

行ってきたよ!Interop Tokyo 2017

先週、Interop Tokyo 2017に行ってきた。 滞在時間は最小だったので、いろいろ見て回ることはできなかったが、基調講演一つと帰り際にざざっと会場を垣間見た。 毎度のことなのかもしれないが、人、人、人でかなり混んでいた。それから下の写真にもある通り…