先日、デザインシンキングのさわりを体験させてもらう機会があった。
実は、デザインシンキング、デザイン思考という新しいものを産み出すための道具についてはあまり関心がなかったというところ。しかし、自分の周りは、どうにかしなければいけない状況があり、それを突破するにはどうしようかと考えていたところでもあった。そこにこのテーマだった。
イノベーションとか、非連続の革新的な成長がどのようにして起こるのかがどうも分からないと思っていた。そこへこのデザイン思考だ。デザイン思考は、これまでのビジネス思考が過去からの状況を把握し、それに対して対策を打っていくという形のものに対して、今が大切であり、ここで何をどうとらえて工夫していくかに重点が置かれる。つまり過去からの経緯は必ずしも重視されない。逆に過去からのしがらみから離れて(過去を無視するということではない)思考するための道具という感じだろうか。
デザイン思考が世界を変える (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
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それとチームとしての創造性を最大限発揮させる道具と言えるかもしれない。ホワイトボードに、ポストイット、マーカーという簡単な道具立てで、自分たちの頭の中にあるいろいろな思いを引出し、それをまとめ上げる作業・・・それを一人ではなくグループとして行うところがポイントなのだろう。
今回の体験では間接的なものだったが、それでも十分デザイン思考が面白い可能性を持っているというのは十分わかった。
Change by Design: How Design Thinking Transforms Organizations and Inspires Innovation
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ポイントとはずれているかもしれないが、試行錯誤、失敗を恐れるなということやどうせやるなら楽しんでやろう、最初からマネタイズを考えないほうがいいみたいだという考えが結構重要かもと思ったりもした。
ステークホルダーの間でどのようにコミュニケートし、そこに参加者それぞれがどのように貢献し、各人の思いを明らかにし、ビルドアンドスクラップを繰り返し混沌の中から一つのビジネスプランを組み上げていくか、その方法を可視化し、誰でもが実践できるような形にしたのがデザイン思考ということなのだろう。
面白そうなので本格的に体験したいと思っている今日この頃。
非連続な革新的ビジネスがどうして生まれてくるのか・・・その仕組みを誰でもが実践できるようにしたのがデザイン思考ということだ・・・というのが現状での理解。