年末恒例・・・喜寿司でのひととき。この時は、珍しく金曜日の夜。いつもは大概土曜日にお邪魔することが多いのだが、年末のスケジュール等々で平日の金曜日となった。
6時30分過ぎに会社より喜寿司へ・・・いつものように引き戸を開けて中に入る。いつもの活気のある雰囲気、独特の緊張感がある・・・これを感じると喜寿司に来た!と感じる。土曜日とはちょっと違う金曜日の夜。
この日、着席したのは、通称「花前」。今は石が置いてあるが、昔はここに花が飾ってあった。久しぶりの位置・・・二人揃うのを待って、この日の宴が始まる。今年最後の宴だ。飲み物は、キリンビールから始まる、そして菊正宗のぬる燗へ。食べる方はいつものようにおつまみからにぎりへと流れるコース。
今回のつまみは豪華だった。お通しが湯葉、そのあと刺身の盛り合わせ、鰹、海老、鯖、みる貝、ヒラメ、タコなどなど(若干、記憶が曖昧になっているので違っていたらご容赦を)。どれも美味しい。その後、焼き物になり、この日は縞鯵のお頭だ。これがまた旨味たっぷで骨までしゃぶり尽くすって感じ。
その後、どうしますかということになり、季節のものをいろいろいただく。まずは香箱がに。綺麗に整えてある。中が見えないが、内子と外子が中にはたっぷり入っている。蟹身と内子、外子が口の中で美味しく交わる。その次が白子。今の時期の白子はプリッとしていて甘味たっぷり、身体が温かくなる。そして最後にカワハギの肝和え、この時期なので肝も大きく味も申し分ない。これだけ贅沢にいただいたのは初めてかも。
そしてにぎり・・・この日も美味しいところをいただいた。まぐろ、縞鯵(多分)、中トロ(珍しい部分だった)、小肌、イカ、赤貝、うに、煮イカ(違うかも)、あなご(ツメ)の9貫。当然、どれも美味しかったのだが、その中のいくつかをご紹介。
まずはまぐろの赤身。どのタネもそうなのだけれど、良い感じで寝かされて美味しいところをにぎってくれるので申し分ない。
縞鯵も美味しい。最近はかなり熟成させているようなことを話してくれた。仲卸と相談しながらいろいろ試行しているみたいだ。伝統のあるお店だが、伝統に縛られることなく、さらなる美味しさを求めての日々の努力ということなのだろう。
こちらはまぐろだけど、赤身でもなく、中トロでもない部位だ。まぐろにもいろいろな部位があり、例えば「血合いぎし」、「ヒレ下」、「天端」という部位があるらしい。これがそのどれかにあたるのか、他の部位なのか覚えてないが、こういうのもあるのが楽しい。
小肌。この時期の子肌は、大きく、身がパンパンに張って美味しいのだが、その酢〆具合が絶妙なので、美味しさ倍増。小肌だけ数貫食べたいと思うが、美味しいにぎりはこれだけではないので我慢する。
この日、最後はあなごだった。ツメでいただいた。これも言うまでもなく、フワッと柔らかい煮穴子は口の中でとろける。それに甘いツメがつけてあり、美味しくないわけがない一品。
金曜日の夜を久しぶりに堪能させていただいた。最後は、常連さんだけ数人になり、張り詰めた緊張感のあるお店の雰囲気は和やかになり、ああ、今日もこれで1日が終わるのだがなとなぜかホッとして最後のお茶をすすりお店を後にした。
今回も大満足のひとときだった。
これだけ美味しいものをいただくと、帰宅してその余韻を味わいたいということでお土産で干瓢巻きをお願いした。予定通り自宅で二次会となったわけだが、あっという間に干瓢巻きも無くなった。
次回は新年になろうか。
ご馳走様でした。