太田さんの著書にも出てくる神田にある老舗の居酒屋・・・みますや*1。そこにはこう書かれている・・・「100年の老舗でも高級な格を求めたりせず、あくまでも大衆性を通す古い居酒屋」と、まさしくこの文章の通りの居酒屋だ。
訪れたのは、3月17日、すでに桜は開花し、春の夜風が気持ちいい日だった。時間は18時30分、待ち合わせ時間に遅れずに到着し、引き戸を開ける。店内が混んでいるのか、そうでもないのかよく分からない中、奥のテーブル席に着席。通されたのは、太田さんの本の記述からすると、「奥の厨房前の巨大机」だと思う。
周りでは店のスタッフが忙しく動き回る。注文するのも大変な感じ。実際は声をかけるとすぐに来てくれるので頼みやすいのだ。しかし、忙しさがなせる技、注文を忘れられることがある。こういう時は再度注文すればいい。
今回、お酒の写真をすっかり撮り忘れていることに後で気づく。美味しいお酒をたんまりいただいたわけだが、始まりは生ビール。そして日本酒は、日高見と刈穂だった。同行した方が、日高見をすごく勧めてくれたので、言われるがまま、この日は日高見をだいぶ頂いたと思う。当然、美味しかった。
さて、料理。料理はどれも美味しそうだった。手元にあるメニューがまた年季が入っていて趣がある。そこからまず選んだのが、刺身の盛合せ。普通に美味しいマグロ、甘エビ、たこ、烏賊、季節のホタルイカが守られている。
箸休めのお新香の盛合せ。さっぱりして美味しい。これだけでもお酒を飲める。いい感じだ。
揚げ出し豆腐はちょっと脂を補給ということで頼んでみた。熱々を出してくれて、汁に大根おろしと生姜を混ぜ、それに浸して食べる。こういうの好きです。
焼き物はホッケだ。いい感じの大きさのホッケの開きが一匹まるまるさらに乗せられてくる。熱々のうちに背骨を外す。自分はその背骨を食べるのが好き。レモンを絞って程よい酸味を聞かせて食べる。醤油はその時の気分次第だ。
多くの人が頼んでいた、桜肉、馬刺しだ。これはさっぱりしていて美味しかった。摺り下ろしニンニクがよく合う。みんなが頼む訳がわかろうというもの。
牛の煮込みも美味しい。濃いめの甘辛い味付けがなんともいい。そして牛肉以外には入っていないこの純粋さ。これ、ご飯が欲しくなる一品だった。
ラストはイカのフライ。これがまた揚げたてで衣サクサク、イカの歯応えもよく美味しかった。マヨネーズをたっぷりつけて食べるのが美味しい。
大衆居酒屋らしく、色々話しながら、2時間以上だっただろうか、みますやの一端を堪能させてもらった。店の雰囲気、酒、料理のうまさ、スタッフの気持ちよさ、今回一回では満足できない。近いうちに再訪は間違いないだろう。
いい居酒屋を教えてもらった。太田さん、ありがとう。
ごちそうさまでした。
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*1:こちらにも当然出ている。