崎陽軒のシウマイといえば、小さい頃、当時、関内に通勤していた父親が一杯やった帰りに買ってくるのが楽しみだった。今となっては当時の味を覚えてないのだが、後年、父親たちが話していたのは、「崎陽軒のシウマイは帆立が一杯入っていて美味しかった」と言うのを何度も聞いたのを覚えている。
今回、シウマイ御弁当を食べたわけだが、この弁当、実は初めて食べたのだった。自分の周りにはこのシウマイ弁当のファンが多いのだが、自分は何故か食べたことがなかった。この年になって初めて食べたわけだ。
食べていなかった理由の一つに、弁当の中にある5つのシウマイが一列に並んでいなくて、左側の1つが上にずれているのが、すごい違和感だったことがある。それが頭の中でひっかかって食べそびれていた。
なぜ綺麗!(実は何をもって綺麗とするか、この場合、5つのシウマイが一直線に並んでいるのが当然という自分の見方ある。)に並べないのだろう・・・この違和感がずーっとあって、自分から食べる気にならなかったのだ。
見れば分かる通り、弁当折の幅だと5つを並べるには小さい。それなら4つでも良いのではないかとか、あるいは、右に2個と3個の2段にしても良いのではないかとか。いやそうではなく左の切り昆布と千切り生姜の仕切りの角度に合わせて並べても良いのではないかとか。
そして5つ目が入らないところの隙間にこれ幸いとばかり醤油とからしを入れてあるように見てしまう。そういう見方をしてしまうので、この並べ方は美しくない、どこかに無理がある、デザインとしての合理性がないという思いがあった。Apple製品なら許されないだろう。ジョブズやアイブが考えたらどう並べただろうかとあれこれ考えてしまう。
今回、自分の前に広がったシウマイ弁当を見て、実は切り昆布と千切り生姜が入る三角の部分のラインの並び、5つ目のシウマイと鳥唐揚げ、玉子焼きのラインを一辺とし、醤油差しとカラシが入っている角を頂点として、4つのシウマイの並びをもう一つの辺とすれば、これはこれで美しいのではないかと・・・無理があるかw
シウマイ弁当は、普通に美味しかったのは言うまでもない。さすが崎陽軒のシウマイだと思う。一方、この5つ目のシウマイの並びは、おそらくシウマイ弁当を考えた人にはそう並べた合理的な理由があったのだろう・・・が、それが分からない自分にとって違和感はこれからも存在し続け、それに対する答えを、美味しいシウマイ弁当を食べながら考え続けていくのだろうと思う。
ごちそうさまでした。