日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

2019年に読んだ本のベストはこの4作品・・・ジョブズ、アイブ、ピクサー、クック

2019年は、久しぶりに本を読もうと思ってそれなりに読んだ1年間だった。結果的に15冊14作品を読んだ。1ヶ月1冊以上の本を読んだことになるので、最近では多読の1年間だったのではないか。

 

最後に読み終えたのが、10月下旬で下で紹介するティム・クックについての本だった。その後、2ヶ月あったのでもう1冊ぐらい読めてもよかったが、今、読んでいるのが、岩井先生の「経済学の宇宙」で、現在、格闘中。早ければ正月三が日に読み終え、来年の最初の読了報告をこのブログに掲載することになるだろう。

経済学の宇宙

経済学の宇宙

 

さて、今年読んだ14作品の中でベストはこの4冊品。ジョブズ後のアップルがどうなるのかを考えたいと思い、読み始めた4作品。

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最初はジョブズについて書かれた作品。ジョブズの一生が克明に描かれている。内容はそれは興味深いものだった。特に書かれていない部分、行間を読むことを意識させてくれた作品だった。

mnoguti.hatenablog.com

様々な困難に直面し、周りと対立し、そして一晩考え、新しい対応を模索し、打開していく・・・本人がなぜ考えを変えたのか、そこは想像をするしかなく、行間にあるジョブズの行動を前後の記述から想像しながら読み進めた。

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やろうとしたことはシンプルで、4つの市場に対し、ベストと思える製品・サービスを提供していく。「洗練を突き詰めると簡潔になる」、「すべてが一体となって機能する」を体現するアップルの製品・サービスが出てくる背景がよく分かる。

アップルやジョブズのやったことの凄さを知るにつけ、アップルの凄さをもっと知りたい、そしてジョブズ後のアップルがどうなるのかということを知りたいと思った。それを考えさせてくれたのが、アップルでインダストリアル・デザインを担当していたジョニー・アイブについてだった。

mnoguti.hatenablog.comジョブズと多くの考えを同じにし、最近の製品をデザインし、アップルを体現しているとも言える人物だろう。一言で言ってしまえば、デザインの大切さ。ハードはそのデザインを実現するためにある。デザイン主導の製品開発・・・目指すものを明確に意識することの大切さを気づかされる。

そのアイブがアップルを辞めて、独立するというニュースに接した時はそれはそれで納得するところがあった(発表した後、どうなったかは分からない。まだ辞めてないのではないか?)。

 

ジョブズやアイブの本を読み、アップルの凄さが分かったところで、ジョブズがアップルを離れていた期間に何をやっていたのかが気になリ始めた。それを知るために読んだのが、PIXARについての本。

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この本は、あくまでもPIXARについてのことでジョブズについてではないが、それでもジョブズが出資して、最初の作品を出すまでの取り組みについては考えさせられるものがあった。3Dアニメという新しい技術で市場を創出することの困難さを考えた時、それを可能にするものは何なのかということを考えずにはいられない。

新しいビジネスはこうやって育て、大きくしていくものだ・・・とは簡単に言えない営みが書かれている。ラッキーだった面もあるだろう。でもそれはその時点時点で最善を尽くした結果だということに思いいたる。

 

そして最後、アップルの今後を考える際に最も注目すべき人物、現社長クック。タイミングよく、クックに対する本も出版されたのだった。

この本に書かれていることは、クックが単にジョブズからアップルを引き継いだだけでなく、アップルの使命を時代とともに、状況とともに変化させていること。労働やプライバシーや自然破壊に対するアップルとしての取り組み、そして製品・サービスの行方など、勉強になることがいろいろ書いてある。
mnoguti.hatenablog.com

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具体的に内容を知りたければ、この4冊品を読んでいただくのがいいと思う。単純に字面を追うのではなく、行間をしっかり読むことが、考えながら読むことが大切だ。

これらの4作品は、自分のビジネスを伸ばすためには、目標の設定とそれを実現するためのストーリーをよく考えることが大切だと明白に意識するきっかけをくれた・・・大きく影響を受けた4作品であった。

さて、2020年はどんな本に出会うであろうか。楽しみだ。