退職した後でも意外と忙しい・・・そんな日だった6月のある日。午後、飯田橋方面で所用を済ませた後、散歩がてら水道橋から神保町方面をぶらぶら歩く。そのうち、小腹が空いてきたことに気づき、この辺りだったら錦町の更科に行ってみようと思い立つ。
午後5時開店なのでその時間に合わせて神保町で暇を潰してから伺う。初めてみるその店構えは、歴史を感じさせるものだった。
ゆっくり引き戸を開けてなかに入る。店内は意外と狭かった。写真の構えから想像すると席数が多そうな店内を想像するが、実際は23席(食べログより)でそれほど広くないが、いい感じの風情がある。蕎麦屋はこうじゃなくちゃいけねえよって感じ。
自分が本日夜の部、最初の客、店内は誰もいないのでお好きな席にどうぞと言われ、真ん中、奥の席に陣取る。まずは喉を潤すビール。いや、1杯目の美味しいこと。
そしてつまみだ。いろいろあるのだが、ここは自分の好きなものをということで、板わさと玉子焼きを頼んだ。玉子焼きは大きさが気になったので聞いてみると4玉使っているとのことでハーフにしてもらう。
つまみが出てくる前にあらかたビールが終わったので、菊正宗のぬる燗を頼む。お銚子に比べてお猪口が大きいのにびっくり。このお猪口の大きさだと1合を3回酌すれば終わってしまいそうだ。
ビールをグイッとやっていると出てきました。まずは板わさ。一片を摘んで酒を飲む。蒲鉾の歯応えがなんとも言えない。そしてわさびの風味がいい。そこにビールの後の菊正をグビリと飲む。
お次は玉子焼きだ。これでハーフサイズとのこと。これなら普通に頼んでもよかったなと思いながらパクりといただく。味は、甘めで自分好み。これはいい。焼きたてでこの味なら、やはり普通に頼むべきだったと思いながら、菊正をグビリといただく。
美味しいつまみで菊正を2合いただいて、さていよいよ〆の蕎麦だ。どうするか・・・メニューを見るといろいろ種類がある。自分の目に留まったのは、汁せいろの文字。つけ汁が暖かく、それでせいろ蕎麦を食べるとのこと。これだ!と思った。たっぷり食べたいので大盛りにしてもらう。
しばらく待って出てきたのがこちら。汁の器が大きいのにはちょっとびっくりしたが、蕎麦が細くて美味そうじゃないか。まずは蕎麦つゆの味を見ると辛い(塩っぱい)、これぞ江戸のそばの汁だぜ、そして自分好みの蕎麦だぜということで早速手繰る。歯ごたえと蕎麦つゆの味を堪能しつつ、あっという間に完食。美味しかった。
今回初めて寄らせてもらったが、夕方は午後5時から午後7時まで2時間の営業時間ということでさっと飲んで食べて帰るって感じだ。蕎麦を食うのだからそれだけ時間あれば十分だろうということで、だいたい様子は分かった。次はつまみと蕎麦、何を頼もうかと楽しみだ。
お勘定を済ませ、また次回を楽しみにしながら店を後にした。
ごちそうさまでした。