3月の夜にお邪魔してからお久しぶりで先日、お昼にお邪魔した。1時に引き戸を開けると、なんと店内にお客人は誰もいなかった。久しぶりの貸切だ(その後、数名来店したけどね)。新型コロナも落ち着いて、お客が戻ってきて混んでいる時が多かっただけにびっくりだった。この日は、2巡目ぐらいまではいつもと変わらなかったらしいけど、その後パッタリ客足が止まったとのこと。まあ、こういう時もあるだろう。
自分はカウンター真ん中に席を案内され、いつもの通り、にぎりのサイズは普通でお願いし、しばし待つ。おしぼり、がり、お茶が配され、準備完了。早速にぎりが目の前に・・・他に誰もいないからテンポよく出てくる。
まずは鮪のにぎり・・・いつにも増して赤色が鮮やかで美味しそうだったって、実際、美味しかった。もうシャリのボリュームに負けないネタのボリューム。そしてそのネタ、鮪が美味しい。切り身とシャリの間に中落ちが入っているのだが、それがさらに美味さを倍増している。
そしてにぎり第二弾は、平目、小肌、カンパチの三貫だ。どれも美味しいんだけど、やはり小肌の舌触り、〆加減はなんとも言えない。もう一貫食べたいくらい。そして平目もいい。この日の一番はカンパチだった。食べた瞬間、カンパチの旨みが口の中に広がった。いやぁ、良かった・・・カンパチ。
次は軍艦のいくらになる。これがまたいくらがたっぷりと盛られる。それを口いっぱいに頬張ってと言っても一口では食べられないのだが、口の中でいくらとシャリと海苔が美味しくハーモニーを奏でる。そして海老、これがまたいいんですよ。昔は蟹の身の軍艦だったけど、今は海老。これもいつもながらに美味しい。
そして玉子焼きの太巻き。これは他では食べられない太田鮨の名物だけど、その中でも玉端は、端の焼かれた部分が食べられる、1本から2つしか取れない希少な部分になる。この玉子焼きの甘みと酢飯がいい具合なんだ。それで端のあの舌触り・・・贅沢だね。
そしてホタテが甘い詰めをたっぷりつけて出される。食べるのに夢中になってホタテの写真を忘れたので、ここは想像してね。甘い詰めのホタテが結構好きなのだ。
ここまで15分ぐらいだろうか、他にお客人がいないからサッと食べられる。でも、これだけ美味しい鮨なのであっという間に食べ終わるのは正直勿体無い。ゆっくり食べればいいのだろうが、目の前ににぎりが並ぶと待っていられない。この日のようにゆっくり食べられる時はゆっくり食べればいいのだと自分に言い聞かせたりする。
さて最後の巻物・・・定番の鉄火巻きだ。この鉄火巻きがまた美味しい。実は、干瓢巻きをたまには頼んでみようと思ったりするのだが、やはり鉄火巻きを頼んでいる。太田鮨の鮪に魅了されているということなのだろう。
今回もにぎりと巻物をたっぷり美味しくいただきました。だいぶお客さんも戻ってきて、昔の賑わう中で食べることが増えてきているけど、たまにこの日のようにぽっかりお客さんがいない時間ができる時に当たったらラッキーだけど、これからはますます貴重な機会になるだろうと、だからこういう時に当たったら今度はゆっくり食べようと思いながら店を後にするのでした。
ご馳走様でした。