オープン当初からその存在は知っていた。ささもとで教えてもらっていたから。いつか行ってみようと思っていたが、あっという間に二年経ってしまった。そして今回、やっと行くことができた。
週末土曜日の午後6時。開店時間だ。浜町から清洲橋を渡り、清澄公園を横切って門仲へ。富岡八幡でちょっと時間調整して、開店直後のお店を訪ねる。
すでに店内には先客が1組いて、ビールを飲んでいた。カウンターに8人ぐらいか、テーブル席が一つとこじんまりしたお店だ。新宿のささもとより狭いだろうか。ご主人と女性の二人でお客の注文をさばく。
メニューは基本的にささもとと同じような感じだが、あくまでも同じような感じというレベル。こちらのお店はご主人が銀座ささもとでずーっと修行して、こちらに独立したお店・・・だからささもとの支店ではないということで、基本は同じようなお肉や野菜、煮込みが食べられるが、全く同じであることを期待してはいけない。そこに谷口屋さんの個性が出ているわけなので、そこで美味しさを楽しみたい。
カウンターの1番端に座らせてもらって、まずはビール。ご主人の人柄なのか、せかせかした感じはなく、ゆったりと時間がすぎていく感じ。さて、ビールが出されたら、早速注文・・・当然、煮込みから。
出てきた煮込みがこちら。串で出てくる煮込みはささもと流だ。そしてサービスのお肉を入れてもらっているのも嬉しい。種類は、シロと寄せざしかと思われる。それほど良くに絵ではないが、柔らかく煮込んである。丁寧に調理しているのだろうなと思いながら食べる。美味しい。
次に頼んだのは、刺身。この辺りの順番はささもとで食べる時と全く同じ。しかし、出てくるものは同じようで少しずつ違う。今回、刺身は、コブクロ、テッポー、センマイの3種類。テッポーとセンマイは写真に撮るのを忘れる。
こちらはテッポー。ごま油を使って味付けしてある。少し塩っぱ過ぎはご愛嬌。ごま油の味が美味しかった。そして柔らかい。美味しい一品。
テッポーとセンマイはどちらもネギ醤油でいただく。テッポーは舌触りと歯ごたえ、センマイは歯ごたえ、それにネギ醤油の美味しいさっぱり感がなんとも言えない2本。
そして飲み物は焼酎へと移っていく。葡萄割、すぐり割、梅割りとあるが、安かった梅割りを頼む。注いでくれるとき最後に梅シロップを1滴垂らしてもらうが、それを言うのは、新宿か銀座のささもとのお客らしい。この時点で自分もどちらかからの客だろうということを認識したみたいだった。
お店の解説もちゃんと書いてある。銀座ささもとに11年いたそうなので、何回かはご主人とは会っている可能性はあるが、どうだろうか。銀座は回数が圧倒的に少ないのでなかなか顔を覚えるまでにはいかない。
刺身が終わったら、次は焼き物。まずはタン元とレバーをお願いする。両方とも味はお任せ。タンは味噌、レバーはネギ醤油で出してくれた。この日の自分にはどちらもベストな選択だった。
レバーのネギ醤油。これ、本当は軽焼きでいただきたいのだが、そう言う無理を言ってはいけないと言うことで、適度に火が通った、それでも十分美味しいネギ醤油レバーをいただいた。
お次はチレ。じっくりタレ味で焼いてくれる。本当にじっくり付焼きだ。全般的にどの焼き物もじっくり丁寧に焼いてくれる印象だが、これはさらにじっくりって感じだった。今度は塩で焼いてもらおうか。
そしてこちらは喉ナンコツ。フニャッとした歯ごたえがなんとも言えない。これはこれで美味しい。普通のナンコツはないのかな・・・と思いながら食べた。
こちらはシロ。柔らかくて美味しい。カリッと焼き上げてある。どうしたら美味しく食べてもらえるかをいろいろ考えながら出しているのだろうなと感じる焼き加減。11年修行したささもとでの焼き方そのままではなく、その後も試行錯誤しているのだろう。
こちらはフワ。こちらは塩でサッと焼いてくれた。この歯ごたえと塩だからこそ感じる甘み、美味しかった。
最後がマルチョウ。これは煮込み焼きだ。脂が柔らかくなるまで煮込み、その後、タレで付焼きにしてくれる。これねえ、やみつきになるね。美味しい。たまらんって感じ。
そして最後はキャベツの煮込みを食べておしまい。キャベツも甘くて美味しかった。
このお店が始まった頃から存在は知っていて、いつかは来てみたいと思っていたが、やっとくることができて、まずは満足。美味しく食べさせてもらった。
今回は、書かれているメニューにあるものを頼んだが、実はいろいろ珍しいところがあるみたいなので、次回以降は少しずついろいろ食べさせてもらおうかと思う。
美味しいひと時をごちそうさまでした。
次回お邪魔するときはまたよろしくお願いします。