年末の銀座に来るのはいつ以来だろうか。こういうご時世なので、人通りは控え目だ。いつもの見慣れたビルのネオンが綺麗だが、雰囲気はどことなく寂しい。
1丁目から4丁目までそぞろ歩く。冷えた夜風が気持ちいい。ぶらぶら歩いている内に目的地に到着する。ささもと銀座店、どうも1年半ぶりぐらいらしい。ゆっくり引き戸を開けると店の中はがらんとしていた。夕方6時過ぎなので、ちょっと早い時間だったこともある。カウンターを独り占めという感じだ。 そのうちぼちぼちとお客さんが入り始めたが、満員になるまでにはいかなかった。
悲観的に考えてもしょうがないので、自分はゆっくり落ち着いて飲めることを幸とすることにしよう。
頼むのは、焼酎の梅割りだ。これは新宿でも銀座でも変わらない。これを飲まないとささもとに来た気分にならないのだが、新宿で飲むのと、銀座で飲むのはちょっと味が違う気がする。
グラスや受け皿が違うからかとか、店の雰囲気が違うからとか、場所柄とか色々考えられるがこういうのも楽しいものだ。
焼酎をグビっと一口行った後、おもむろに頼むのは、煮込み。これも順番はほぼ決まっている。自分の好みを覚えていてくれているのだろう。浅煮えのシロとフワだ。モツの味を味わえるのは浅煮えの時に食べるのに限る。ぜひ、お試しあれ。
煮込みが終わると次は刺身だ。銀座では4種類と決まっている。センマイ、赤身、コブクロ、そしてテッポーだ。ようく冷えている。
赤身はそれを口の中で転がしながら甘みが広がるのを味わう。センマイは歯応えだ。シャキシャキとした歯応えがなんとも言えない。コブクロは味噌をつけて食べる。柔らかい歯応えがなんとも言えない。テッポーはやはりじっくり噛んで味わいたい。
サイドメニューはお新香。大根ときゅうりだがこれが美味しい。後半に頼むことが多く、もつ焼きを食べながら、口中をリセットするのに合間合間に食べたりする。ささもとでは頼みたいサイドメニューだ。
そして最後、焼き物色々。今回は、タン元、チレ、テッポー、ハツモト(新宿ではハツシタ)、レバー、ハツ、牛すじ焼きをいただいた。
どれも美味しい。新鮮なお肉をおまかせの味で焼いてくれる。その焼き上がりの熱々をパクッと食べる。肉の旨味が口の中に広がる。至福の時。
この後、キャベツ煮込みをお願いしたと思う。これも定番のメニュー。いい感じで柔らかく、煮込みスープの味が染み込み、美味しい。
最後はネギスープ・・・ゆず入りでしめる。
焼酎はしっかり3杯半をいただいた。自分としてはゆっくり飲んで食べさせてもらったつもりでも1時間でネギスープとなった。一人できていることもあり、さっさと食べて、さっさと飲んでというリズムは変わらない。
久しぶりの銀座ささもとのモツを堪能させてもらった1時間・・・大変美味しくいただきました。
ごちそうさまでした。