日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

首都高の距離別料金からモバイル、ブロードバンドの料金を考える

2012年(平成24年)1月1日から首都高が料金制度を変更した。小難しく言うと、料金圏別均一料金制から料金圏なし対距離料金制に移行したということらしい。


料金表は見づらいけど↓。

料金距離        普通車    大型車
6km以下         500円    1,000円

6km超 - 12km以下    600円       1,200円
12km超 - 18km以下    700円        1,400円

18km超 - 24km以下    800円        1,600円

24km超                    900円        1,800円



どう見ても値上げだよなあと思いつつ(自分にとってね)、ググってみるとやはりそのあたりのことが記事として批判的に書かれていた。

僕が良く利用するのは、北軽井沢に行くときは、江戸橋から美女木、大磯や徳島など西方面に出かけるときは江戸橋から用賀までだ。どちらも24km超のコースだと思う。今までは700円だったと思うから、プラス200円になる(ETC割引が適用されて700円)。

記事によると、老朽化に対応するために新たに回収費が1兆円程度必要らしく、そのための実質的な値上げということなのだろう。実際、首都高、特に羽田線とか環状線を利用していると何でこんなに揺れるかなと思うときもあり、あれが倒れたら下もたまらんということで耐震への対応でコストがかかるのは止むをえまいと思います。

今度の料金改定を良心的に考えれば、受益者負担の在り方を地域別から距離別に変更して、全体としてみれば、料金収入が増大=値上げになるのだが、それでは申し訳ないので、近距離の人には値下げしたということになるだろうか・・・と書いたのだけれど、昨日、この件で話していたら、これまで地域間(東京線:700円、神奈川線:600円、埼玉線:400円、以上、乗用車、大型車は2倍)をまたいで利用していた人には大きな値下げだったとのことがわかりました。

たとえば、東京線と神奈川線を利用していた人は、1300円かかっていたわけですが、現行では900円となり、400円の値下げとなるということです。首都圏の広がりを考えると、地区をまたいで利用していた人はそれなりにいたと思うので、地区別から距離別に変わって、恩恵を受けている人もそれなりにいるというところでしょうか。

このように料金設計の基準を変更したときどのように評価するのか・・・ネットワーク型のサービス(通信もそうだ)の料金をどのように設定するかはいろいろ議論があるところだろう。ネットワーク効果とか双方向市場とか(新しくもないが)市場構造上新たに考慮しなければならない要素が出てきて、受益の構造が複雑になってきている。そのような中で通信の世界では、特にブロードバンドやモバイルでは、費用負担として消費者による月額定額制が主流であり、最近2段階料金制という若干従量制的な要素も復活してきていて、今後どうなるか分からない。

最終的には、富を生み出す部分の経済活動がもっとも活発になるような料金制度にするのが望ましいのではないかと考えられる。とすると、ブロードバンドやモバイルの場合は、現状では上位レイヤと言われるコンテンツやアプリケーションの部分が今後の収益源となれば、ネットワーク部分は消費者に対しては、支払い額に気を使わないで済む定額制が、それも比較的低額で提供されるのがいいような気がする。

但し、消費者からの定額料金(しかもかなりお安い)の収入だけで事業が成り立てばいいが、そうではない場合はコンテンツやアプリケーションを提供する企業に課金することも十分ありうるだろう。

最終的には、消費者が負担することになるが、その回収方法はいろいろあっていいと思うし、受益者負担ということを考えても、企業がいろいろ創意工夫できるような環境が必要なのではないかと思う。

さて、高速道路の場合はどうか・・・これは首都高を運転しながら考えてみようww

あまり文章がこなれてないな。後で見直すかも。

(1月7日に加筆修正。)

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