昨年末にiPhoneを購入したのを皮切りに、その後、iPadを購入し、先日はkindle3を購入して、我が家の端末は、従来のパソコンから携帯電話に加え、スマートフォンからタブレット端末と多彩になった。
いろいろなことがこのモバイル端末でできるようになり、パソコンに向かう時間が少なくなった。逆にいつでもどこからでもネットサーフィンはもちろん記事の更新やtweetができるようになり、これは便利だと実感したものだった。iPhone以下の端末のどこがいいって、それはモビリティが第一、次に立ち上がりの早さ、そしてユーザインターフェイスだろう。使い心地がいいという言葉に尽きる。
しかし何か不満がくすぶっていた・・・ユビキタスな環境を提供してくれるはずなのに、それが必ずしもそうではなかったためだ。今までiPhoneを外で使うと都心部でも通信できないことが間々あった。そして北軽の野口亭では(北軽の中心街から少々外れているとはいえ)全くと言っていいほどiPhoneは通信不能。北軽では人口密度も低いのでSBM
が基地局を増設してくれるとも思えず、使えないことにストレスがたまっていたのだった。
iPadの購入の時は、iPhoneのように持ち歩くことは少ないだろうという想定と、わが家の室内は無線ルーターだったこともあり、躊躇なくWiFiモデルを購入した。しかし、当初あまり持ち出さないだろうという想定はあっさり崩れ、やはりあの大きさだと持ち歩きたくなる。北軽や徳島に行くときは必携だ。外出用にMzoneというドコモのWiFiサービスに以前から入っていたのだが、都心部ならともかく、地方に行くとアクセスポイントは限られる。そうなってくるとやはり3Gへのアクセスがほしくなる。
そういうわけで今回、3G回線をということで、ポータブルWiFiルーター(ポケワイ)を利用することにした。キャリアは通信環境の圧倒的良さでドコモ。iPadはWiFiモデルにしておいて正解だった。ポケワイでドコモのデータ定額制を利用してネットにアクセスする。すでにデータ定額制に入っていたので、下の機器を購入するだけで良かったのだが、機器の料金3万ナンボを払うことになった。ちなみに、データ定額制のサービスに新規加入すれば、端末の代金はその店では1円だった。この点はデータ定額制を1度解約して入り直すなどということをしなくて済んだのでよしとしよう。
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これでiPhone以下の通信環境は劇的に改善された。さらにポケワイはiPhone、iPad、kindleの他、PCにも使えるので、利便性は飛躍的に上がった。これで何の心配もなくiPhoneでもiPadでもその他の端末でも外で使えるようになった。
このポケワイの出現で端末をネットにつなげる自由度(と言ったらいいのだろうか)が飛躍的に高まった。端末にWiFi機能がついていれば、どこからでも3Gネットに接続できる。これでコンテンツやアプリケーションに合わせた端末をつなげることの自由度があがり、従来は通信キャリア主導で行われてきたサービスの開発が、コンテンツ・アプリケーション側が主体となり、それとメーカーがコラボするようなサービス・端末開発が日本でも始まるかもしれない。
通信キャリアからしてみると、それを脅威と取るのではなく、この新しい関係性を活かすように自らが絡んで行けるかがポイントになるのだろう。日本のケータイ業界が新しく変わるか?もしれないと思うのは自分だけだろうか。
SBMがiPhoneやiPadのSimロック解除していたら、ポケワイはすぐには出てこなかっただろう、また提供されたとしてもどれだけ利用されていたかわからない。もしかしたら変革のきっかけになるかもしれないポケワイが埋もれてしまったかもしれない。
結果として、消費者にとってSBMのSimロックの維持は、コンテンツと端末とネットの新しい関係ができるかもしれないという点でプラスになるのではないか。逆にSBMにとってはどうなのだろう。彼らのレゾンデートルは何なのか?と考えた時、あの通信環境の悪さが遅々として改善しないという点で、通信事業者として疑問がもたれる。
このように高速化によってますます利便性が高くなるモバイルネットワークだが、今後の高速化シナリオが見えている以上、国の政策として光ファイバの普及に固執するのはどうなのだろうと思う。