日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

詭弁ではないのか?

証券会社の不正会計問題で、上場廃止を検討していた東証は、上場維持を決めた。それに対してマーケットではその会社の株価が急反発した。

今回、マスコミ等の大方の見方は上場廃止になると見ていたようだったが、それは見送られた。東証の社長が言う見送った理由は会社ぐるみで行われたという事実が確認されなかった(行われなかったともいえない)ということで、「疑わしきは罰せず」ということらしい。

一方、これを受けて金融担当大臣だかが(不確かですみません)、「上場廃止を見送ったことの適否はマーケットが判断する」ことというような発言をしていた。

この両者の発言はどちらもおかしくないか?

「疑わしきは罰せず」というのは刑事事件の場合に言われることだろう。今回の不正会計事件は刑事事件と同列に言われていいものなのか、市場全体にどのような影響を与えるのか、これまでの同様の事件と何が違うのかを考えたとき、「?」と思ってしまう判断だ。

また「マーケットが判断する」というのもおかしな話だ。マーケットは自分の利潤を最大化する個人の判断が集積して最終的には決まる。公正や善悪の基準で動くものではないであろう。

上場廃止を見送ったことに対してマーケットがどのように動くとどのように判断するのだろうか・・・よく分からない。

気味の悪い言動だ。

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