日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

ソフトバンクの経営戦略とレントシーキング4

ソフトバンク日本テレコム)が「おとくライン」で加入市場に参入を発表してから、KDDIも追随し、NTT東西も基本料値下げ、施設設置負担金の廃止を検討するなど、長らく独占市場となっていた加入市場が大きく競争市場へ変化してきている。これで国内の電気通信市場において、競争市場でないセグメントはほとんどなくなったといっていいだろう。

いまだに残っているのは、加入市場への設備ベースの参入である。この市場にはCATV会社や電力系の通信会社がわずかに参入してきているに過ぎない。このような状況は、現状の競争政策が続く限り、残るのではないかと思われる。よってボトルネック設備としての加入回線を有するNTT東西は永続的にボトルネック規制がかけられることになる。

規制と競争の両面対応しなければいけないNTTは当面厳しい状況がつづく。