自分のような人間が「戦略」なんてことをいうと何て大それたことを・・・と思う向きもあろうが、研究計画でも、事業計画でも、人生設計でもそれは戦略の一種だと思うと、自分の将来に関わることなので考えずにはいられないだろう。
戦略を考えるにはまず目標が必要になる。それをまず定めないといけない。
目標は、最初は「とりあえず」でもいいけど、具体化しないと自分が空虚なものに、raison d'etre(存在意義)を見出せないまま過ごすことになる。そうならないためにも、自分のやりたいこと、やらなければいけないことをどれだけ具体的に描けるか。
目標があると気持ちも前向きになる。これが結構日々を楽しく過ごすには大切。そしてそれに沿って実際に動く・・・それだけのことだが、それができるかどうかがさらに大切だ。
繰り返しになるが、第一にやらなければいけないのは、自分は何をやらなければいけないのか、何をしたいのかという具体的な目標を明確にすること。目標を設定するということは、最も大切なことだから、最初は思いつきでもいいが、本当にそれでいいのか、自分に向き合って自問自答を繰り返すことになる*1・・・そして自分の目指すべき方向が定まっていく。
そうそう、目標を明確にするときの大事なポイントは、世のしがらみや自分のまわりの環境、経済力などいろいろな制約をまずは取り払って考えること。何やりたいんだよ!自分!というときに、制約を考えるとすぐ後ろ向きの発想になり、ロクな目標にならない。少年よ、大志を抱け!ってやつです。
そこを疎かにすると・・・自分のraison d'etreがないことになり、毎日何をしているのか意味不明の日々を過ごすことになる。そうなるとどうなるか・・・考えたくないね。個人にとっても、組織にとっても目標の大切さをしっかり認識すべきだ。
考え抜いた目標を実現するために何をする必要があるのか・・・次はこれをとことん考える必要がある。そして具体化する。何しろ具体的に、実際にできるように組み上げることが大切。この時、前述した各種制約を考慮することになる。その制約を乗り越えて実行していくようにくみ上げる。
そして何をすべきかが固まったら、今度はそれを目標に向かって、順次実行していく。 各ステップでいろいろ障害(制約)が出てくるであろうが、それは一つずつ解決していく必要がある。ここをどうクリアしていくかが次の戦略上のポイントになる。
障害が出たからといって目標を動かしてはいけない。一度の失敗で全否定しないこと。こういう時こそPDCAをちゃんと回すことだろう。まずは解決。そのためには協力が必要だ。
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あとは目標に到達するまで地道に試行錯誤を繰り返すだけだ。そのプロセスでは常に自問自答は繰り返される。もうねえ、必死に考えるしかないんだよ。とことん考えてもまだ考えきれないぐらい考える必要があるんだということを思い知るべき。
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制約を乗り越え、目標に近づくための戦略はシンプルだ。謙虚に、世の中のことを広く見聞きしながら、考え抜いくことが、凡人が目標を達成するための唯一の方法だろう。
「井戸の中の蛙、大海を知らず*2」じゃあないが、狭い自分の了見で上から目線で人に対してものをいい、人の話を聞かない人間では、自分が何をやっているのか、何をやるべきなのかを客観的に理解できるとも思えない(結果、独りよがりになる・・・)。そしてそういう人の目標は、客観的に見れば、ピント外れになりがちだ。当然、目標をたてたとしてもそれが実現することは到底あるまい。路頭に迷うことになる。そうならないように考えましょう。
なんでこんなことを書いているのか・・・あと40ヶ月という時間が意外と短い時間だということを認識した自分がそこにいたということでした。