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新井紀子著『AIに負けない子供を育てる』:読解力を鍛える必要がある大人も多いはずだ

以前、新井氏の以下の書籍を読んだ。

 

AIに労働機会が奪われるなどと無闇に不安がっている世の中に対して、具体的に何が問題になるのかというのを指摘した書籍であり、内容はなるほどと思わせる内容だった。

mnoguti.hatenablog.com

最初はこれからの子供の話として読んでいたが、そこで具体的に指摘されていたのが、読解力の弱さで具体的には以下の6点が挙げられていた。

  • 係り受け:主語と述語の関係や修飾語と被修飾語の関係
  • 照応解決:指示代名詞が何を指すか
  • 同義文判定:2つの違った文章を読み比べて、意味が同じであるかどうかを判定
  • 推論:文の構造を理解した上で、生活体験や常識、さまざまな知識を総動員して文章の意味を理解する力
  • イメージ同定:文章と図形やグラフを比べて、内容が一致しているかどうかを認識する能力
  • 具体例同定(辞書・数学):定義*1を読んでそれと合致する具体例を認識する能力

このうち最初の2つはAIが得意とするところ、これからはそれ以外の4点の能力をしっかり鍛える必要があるというところを読んだ時・・・自分はどうなのか?と思った。

mnoguti.hatenablog.com

例として挙げられていた文章、読みづらかった・・・上手く理解できないのだ・・・職業上というのもあるが、自身、ショックだった。子供ばかりではない・・・これをもう一度どうにかしなければならない・・・ということを考えたが、具体的な行動となるとなかなか。そこを鍛えればいいと簡単にいうが行うは難しだ。

 

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だから本書が出るのを望んでいたのかもしれない。当然、著者が第2弾として出版してくれるだろうという期待もあった。

AIに負けない子どもを育てる

AIに負けない子どもを育てる

 

それが今回、出版された。待ってました!ってことで早々に購入。

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章立ては10章立てだ。当然、最初からじっくり読んでいくのだが、その前に一度、最後の10章を読んでからでもいいかもしれない。

AIに負けない子どもを育てる
 

第10章は、「大人の読解力は上がらないのか?」というものだ。当然、我々のような読解力が劣る成人も諦めることはないということだ。

自分としては、もう一度、鍛え直す・・・そのきっかけが本書を読むことだ。そしてリスタートに備えようということだ。