先日、銀座でとある人たちと会食をする機会があり、そこまで行くのに水天宮からタクシーを利用した時の話。
僕が乗ったタクシーは、年配のおじさんが運転するタクシーだった。普段あまりタクシーで会話しないんだけど、その日は、タクシーエムTVが搭載されていたので、それをきっかけにいろいろ話しを聞いた次第。その時の内容を順不動で並べると・・・
- タクシーエムTVを取り入れたのは、こういう先端的サービス(他には、電子マネーなど)を積極的に入れていかないと競争に勝てないから
- タクシーエムを搭載しているのは会社のすべての車ではない
- 運転手さんはその画面を見られない(運転中に流れる仕組みになっているので)
- 人によっては切ってくれと言う人もいる(そら当然だよね。タクシーで一休み、くつろぎたいっていうときは邪魔だろう)
- 規制緩和でタクシーが増えたので収入は上がらない
- よってタクシーだけの収入だけでは生活できない
- だから若い人はすぐにやめてしまい、タクシー業界は常に人材募集中の状況
- 自分も引退して、年金収入があるからこそ、続けられる
なんてことを話してもらったんだけど、そのあとふと思い出したアニメがあった。何だと思います?
そう魔法使いサリー(ちゃん)・・・懐かしいですねえ。1967年から68年にかけて放映されました。
あのアニメのなかで、サリーの友達のよし子ちゃんは三つ子の弟がいて、お父さんはタクシーの運転手だったと記憶しています。そう、あの当時、タクシー運転手を職業とする父親が4人の子供と生活していくというシチュエーションでもおかしくなかったということですよね。
それで今はというと、タクシーからの収入だけでは生活ができないという。
どうなってんの?
なんかその職業の収入からだけでは生活できないということは、どこか根本的におかしいところがあるのではないかと思う一方、タクシーの運転手さんたちももう少しお客の立場に立ってサービス提供したらどうかという点があるのも事実だろう。僕が経験したり、見たものをあげると・・・
- 雨が降っているのに、屋根のあるところから離れて車を止めて平気でいる運転手・・・お客が濡れるのに気が付いているのかいないのか
- 重い荷物を持っている人がいても、手伝おうとしない
- ワンメータ以内の近い距離を乗ると、露骨に嫌な顔をする
- カーナビが普及してきたとは言え、道をしらない運転手が増えている
- 間違えてしまった場合などに謝らない
- 運転技術も本当に二種免許を取得しているのかと首をひねりたくような人がいる
- 信号無視をし過ぎ
などなどだ・・・ちゃんとお客に気を配っている運転手さんもいますよ、でも全般的にサービス業としてもう少し乗客に気を配るということに気をつけると、利用率の改善に結びつくのではないかと思う次第。
現状の収入額では、若い運転手が入ってこないということはこの産業にとってどういうことを意味するのか、何がおかしいのか・・・各ステークホルダー(国土交通省、経営者、運転手・他従業員、お客)の立場にたって考えてみたらって思うけど・・・すくなくとも40年前はタクシー運転手で家族5人、食べて行けた・・・それがなぜそれができなくなっているのか・・・しかもだよつい最近まで認可料金だったんだから・・・おかしいよね。何がおかしいのかはわからないけど。