情報通信総合研究所というシンクタンクがある。この研究所は、日本で有数の情報通信を専門とするシンクタンクだ。
日本を代表とするシンクタンクはいくつかあるが、こと情報通信についてはそれらと引けをとらないと自負していた。資料室は間違いなく情報通信関連資料の収集については日本一だ。
さて、情報通信を専門にやってきたこの研究所・・・これからは、我々の時代だと密かに考えたいと期待していた。
僕もその一人。しかし、よくよく考えてみると、この研究所の強みは、レイヤ別の見方で言えば、ネットワーク層の情報収集や分析についてだ。そう、これから情報通信産業、知識産業の中心的存在となるであろう、上位レイヤ層であるコンテンツ・アプリケーション層については、必ずしも強くない。
それはどこの調査会社、シンクタンクも同様で、ここ数年で誰の目にも分かるように急成長してきた市場・・・産業であるからだ。それだけにどこも調査のためノウハウや知識は蓄積されていない。だからほぼ横一線であると言えるだろう。
だからこの業界で勝ち残っていくためには、あるいはグループにとって、情報通信業界にとって、社会にとってレゾンデートルのあるシンクタンクになるには、ここ数年が非常に重要になる。
今まで情報通信を専門にしてきたという自負があるだけに、これまでとは同じではいけないと気づいたときに、どこまで変われるかがポイントになると思う。他人事のように書いているけど、どうしたらいいか、毎晩、悩んでいるのです。
多分、みんなもそうなんだろうと思う・・・