日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

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グーグル Google -既存のビジネスを破壊する-

Web2.0・・・最近のネット上での新しい動きを総称する言葉だ。Web2.0に関する書籍は最近いくつか出版されている。またそれを説明するキーワードとしては、ロングテール、ブログ、Wikiマッシュアップ、インターネット広告、検索エンジンなどがあげられよう。ぱっと見ただけでは何のことやら・・・という人達にお薦めなのが本書「グーグル」だ。

「グーグル」はこのWeb2.0の世界をグーグルを中心にして解説したものだ。しかも具体例を使って、その特徴をあぶり出し、あまり難しいことは述べていないため、インターネットの初心者で、ネット上の専門用語にも慣れておらず、グーグルという言葉ぐらい聴いたことある、あるいは検索エンジンは使ったことがあるという人達が読むと得るところが多いのではないかと思う。

4166605011 グーグル―既存のビジネスを破壊する
佐々木 俊尚
文芸春秋 2006-04


by G-Tools

梅田氏の「Web進化論」よりやさしい。

佐々木氏はジャーナリストだけあって、明るい面と暗い面と両方描いている。ただ、目次を見てもらえれば分かるように、どちらかというと、Web2.0世界の行く末についてネガティブに考えてしまうような構成だ。

第一章の破壊から始まり、最終章は支配で終わる。読後の感想はどちらかと言えば、「大丈夫なの?」という否定的なものになるのではないだろうか。

ここまでWeb2.0の世界が認知され、いろいろな人がそれを使って新しいビジネスを考えているとき、早めに警鐘を鳴らすという点ではいいタイミングだと思う。

しかし僕自身は、梅田氏がWeb進化論の中で主張されていたように、「楽観的にいきたい」。Web2.0の世界は今、たまたまGoogleモデルが突出しているが、恐らくこれだけではないだろう。今後、どのような仕掛けが出てくるのか、非常に楽しみだ。

そこに自分も参加できたら「もっと楽しいのに」と考えています^^

本書は、入門者が読むのにちょうど良く、Web進化論やザ・サーチをすでに読んでいる人は読む必要はないだろう。

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