融合するネットワーク―インターネット大国・アメリカは蘇るか 谷脇 康彦 かんき出版 2005-09 by G-Tools |
1995年に始まった通信革命は2005年、そう始まりから10年経った今日ほぼ誰の目にも分かるにまで進展してきている。
それを規制や通信政策の視点からまとめたのが、本書である。この本の著者である谷脇氏は総務省の総合通信基盤局料金サービス課長であり、通信行政の専門家である。
その氏が米国の通信市場を題材に現状の通信市場を分析している。そこでは従来型の規制をサイロ型規制として捉え、その限界、今後の通信産業の新しい方向あるいは規制・政策上の課題を明確に指摘している。
谷脇氏は規制を担当する専門家である。その専門家の目を通して米国市場を分析しており、その分析内容には信頼がおける。今後の日本国内の通信制度のあり方を考える際にも大いに参考になる著作である。
この道に興味のある人にとって必読の書であろう。