日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

ソフトバンク・グループの戦略

今年のIT業界の1年を振り返ってみると、やはりソフトバンク・グループが一番目立っていたのではないかと思う。

われわれが目にするのは、ソフトバンクBB(リンク切れ)がADSL、光、携帯電話に参入し、急進している姿だが、彼らの事業はこれだけではない。

レイヤ上部、プラットフォームやEC・コンテンツ分野における活動にこそ注目する必要があるのではないかと考えられる。その証拠に上位レイヤにおける事業への投資は1000社以上におよび、これはNTTとて、かなわない規模なのではないだろうか?

そしてこの投資戦略は、仮に今後IT社会がさらに立ち上がってきた場合、ソフトバンクグループに巨大な利益をもたらすことになる。このように見てくると、ソフトバンクグループがコンテンツ産業福岡ソフトバンクホークスも重要なコンテンツを提供する企業の一つ)のインフラであるブロードバンド事業や携帯電話事業に参入しようとするのも理解できる。

彼らはブロードバンド事業や携帯電話事業で儲けなくてもいいのだ。その上のレイヤで提供されることになるプラットフォームサービスやコンテンツが十分にユーザに使ってもらえる環境を作ることが目的だとしたら、現状のソフトバンク・グループの戦略は決しておかしなものではないであろう。

今頃気がつくのは遅いといわれそうだが・・・気がつかないよりはましだろう。

来年もソフトバンク・グループ、孫正義氏からは目を離せないであろう。