今年はいろいろと自分の立場が大きく変わったことを自覚させられる1年だった。
この立場になると自分ひとりでできることはたかが知れていて、俺流などといっていられなくなる。ストレスの重なる日々だ。
そういうような中でやはり唯一の楽しみ(といっては失礼だが)は、プロジェクトメンバー(昔流に言うなら部下)がどんどん成長していく姿を見られることだろう。
人間にはそれぞれ個体差があるから、一生懸命こなす人もいれば、ひょひょいのひょい(とやっているようにこちらには見える)とこなしてしまう人間もいる。
そういういろいろな人を見る中で、どんどん成長していく人間がいる。そうすごい能力、(否、才能か)をある日突然見せ始めるのだ。それに気がついて見ているとこちらの言うことをどんどんこなしていきどんどん自分のものにしていく。すごい能力の持ち主であることが次第に明らかになってくる。こういうメンバーがいると気がついたときは本当にぞくぞくっとしてくる。
そういう人間が一人いた。過去形なのが悲しいかな・・・
僕の回りには本郷にある某国立大学を出た昔優秀だった人がうじゃうじゃいたけれど、多くは僕等と大して能力の差は感じなかった。そのような中でたまに光っている人がいる。そういうような人は今までも何人かいた。
さらに中でも無限大の可能性(ちょっとオーバーだが)を感じさせるのは彼女が最初で最後だろう。何がすごいって、問題点の把握能力、複雑な問題を解きほぐし、問題点を指摘する能力はぬきんでていたと思う。これで経済学なり、学問の知識を蓄えたら、実務経験もあり、どのような研究者になったか、想像できないほど楽しみな人であった。
さらに優秀な人間のすごいところは、その人がいるだけで回りの人間は自然とレベルアップしていくことである。そういう人間がいる組織は無限の力を有していると言っていいだろう。
彼女はここを去るときにいろいろ勉強になりましたとコメントを残してくれたが、勉強させてもらったのは実はこちらだったなあと最近つくづく思う。
その彼女は新年に母親になる。子育てが一段落ついたらここに戻ってきて欲しいものだ。