日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

加入電話はなぜ増える?2

加入電話の住宅用が増えたのは、ADSLによる普及によるとこの前書きました。

高嶋君のコメントで、・・・

ライトプランの影響があるかどうかが気になっていたもので、それを確認していました。

とありますが、ライトプランに入るそもそもの動機がADSL利用にあると考えた方がいいと思います。純粋に加入電話を利用するためにライトプランを利用する人はないとはいいませんが、ウエイトとしては低いはずです。

将来、それもそんなに遠くない将来の光への乗換えを考えれば、消費者は施設設置負担金72000円を払うよりは、月額基本料が少々お高いライトプランに入って光へいつでも乗り換えることが出来る状況にいたいと考えると思うのです。

さて、こう考えると固定電話需要というのをこの先どのように考えるのか、難しくなってきます。ADSLがこの先何年も使われるのか、全部光に置き換わるのか。代替の範囲や質が時間的に変ってくるという難しさもあります。悩ましい。

確かにこれは難しい問題だと思います。まず固定電話と言っても、ここで対象になるのは加入電話の方ですか。ISDNは、ADSL普及前は増大傾向にありましたが、ADSL以降は順調?に減り続けていると思います。

通信の需要というのは他の経済行動、コミュニケーション行動の派生需要と考えられると思いますが、それが加入電話に関してはADSL派生需要という側面も出てきたということでしょうか。また、最近のサービス展開としては、ソフトバンクBBは、ADSL加入電話と非重畳タイプのYahoo! BB電話加入権不要タイプ(リンク切れ)を出してきました。この動きに他の事業者も追随すると、加入電話の加入数はまた減少傾向になるかもしれません。

現状でも加入電話本来の通話需要はかなりの部分で携帯電話に代替されていると考えられます。またブロードバンド・サービスの付加サービスとしてのIP電話の高度化、高機能化も徐々に進むでしょう。さらに、メッセンジャーによる気軽な映像伝送は将来のTV電話の可能性を高めているようにも思います。

以上のような技術的トレンドの中での固定電話の位置づけを考えたとき、そのサービスはデータ通信の需要と音声の需要とがあって、音声の需要に関しては携帯電話、IP電話、IPテレビ電話などに移り変わっていくのではないかと思います。動きを複雑にしているのは、データ通信の需要が音声のそれと重なっているところがあるからではないのでしょうか。

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