オープンしたのはCOVID-19の自粛が続く7月1日。風の噂で美味しい天ぷら屋さんが人形町にまた一軒増えたというのを聞いた。どこだろうと思ったら、大門通りを新大橋通りから金座通りに向けてしばらくいったところの左手にある。シンプルな佇まいのお店だ。注意していないと通り過ぎてしまうかもしれない。
それがこのお店、天ぷら やぐち・・・ご主人は有名な天ぷら屋さんで修行してきた方らしい。当初は、お昼の開店時間には結構行列ができていたが、最近は少し落ち着いたようで金曜日に行ってきた。
入り口を入ると左手にカウンターがあり、天ぷらをあげるご主人はそのカウンターの中心で天ぷらを揚げる配置になっている。
揚げている手元は油が飛ばないように覆われているので見えないが、張りのあるよく通る声、テキパキした動き、ネタを扱う際の手際のよさなど、どれを見ていても美味しい天ぷらが食べられるという期待が膨らむ。
初めてだったので、カウンターに通され、着席した後もどことなく落ち着かない。緊張している自分がいる。他のお客さんはリラックスしている人あり、自分と同じように緊張気味に天丼を待つ人ありで、キリッとした雰囲気の漂う店内。
そこで待っていると、まずはしじみの味噌汁が出される。その時はすでに天ぷらは揚げられて奥で丼に盛り付けらている段階。そしてしばらく待つと一つ一つ丁寧に運ばれてくる天丼。ご主人から届く席はご主人が直接出してくれる。
これが天ぷら やぐちさんの天丼。内容は、えび2本、あなご1本、キス、イカ、ナス、ピーマン、椎茸となる。揚げる前のネタが見えたが、値段が値段だけにネタもいいものを使っているとの印象を受けた。
さて、どれからいただくか・・・しばらく考えたあと、やはりえびからいただいた。衣は薄めだ。丼汁も色は濃いが味は少しあっさり目か。もしかしたら使い込まれていくことここにさらに味が重なって深みのある丼汁になるのかもしれない。
えびの後は、ナス、ピーマン、椎茸をいただく。それも美味しい。野菜だけの天丼があってもいいなと思った。そしてキス、イカから、あなごをいただく。あなごは一本ついてくる。ご飯の量は普通の盛りだと思う。
美味しくいただいた。
今度は夜の部でいただきたいと思わせる美味しい天丼でした。
ごちそうさまでした。