日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

派生需要

通信は経済活動や日々の社会活動の派生需要であるということはよく言われることだが、この用語を使えば、光ファイバという通信サービスも当然何らかの活動の派生需要ということになる。

問題なのは光ファイバでなければならない元の需要(情報消費行動)が今のところ見当たらないというところに問題がある。放送を通信サービスに乗せればいいというが、放送は双方向である必要は必ずしもない。まだ注目されていない新しい需要が必要なのだろう。

以上は今まで言ってきたことの繰り返しだ。しかし、派生需要であるということを重く考えるならば、下から上へのビジネスモデルより、上から下へのビジネスモデルの方が自然であるような気がする。つまりユーザの情報消費行動の変化の方向からネットワークの双方向広帯域化が見えてきたとき、光ファイバである必然性が見えてくるのであり、この見極めは上からの方がつけやすいであろう。

ただし、この見方は上からのビジネスモデルの方が需要の出方として自然だというぐらいの意味で上からの方がビジネス展開上有利だとかそういう類の甲乙がつくものではないと思う。

どの道を取るにせよ、大切なのはユーザなのであるということを理解した方が市場では勝つであろう。

お客の都合より自分の都合を優先させるような組織は独占企業でない限り早晩潰れる。