日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

IT時代の三種の神器

僕は神奈川県西部のとある大学で非常勤講師をしている。僕が受け持っている講義は、「情報化社会理論」というもので現在でいえば、インターネットやそのブロードバンド化、携帯電話の普及と社会の関係を眺めてみようという内容のものだ。

毎時間、授業の最後にミニッツ・ペーパーを書いてもらっている。今週は「君たちにもっとも影響を与えている技術を答えよ」というテーマだった。こちらはITに限定したわけではなかったが、授業の流れで多くの学生はITを中心に考えてくれたようだ。中には、鉄道、コンタクトレンズ、髭剃りなどと答えてくれた学生もいた。

さて、大部分はIT関連の何がしかを答えてくれたのだが、多かったのが、インターネット、携帯電話、そしてテレビである。テレビはIT時代というにはちょっとオールドメディアという感じがしないでもないが、それでも彼ら学生の間ではいまだに大きな影響力を持つメディアでありつづけているようである。

インターネットも携帯電話もいまだに技術革新の最中にあり、その将来がどのように発展していくか分からない。一方テレビは、それらに比べれば、50年の歴史があり、成熟したメディアに見える。50年という歴史を長いと考えるかまだまだこれからと考えるか、いろいろあるであろう。さらに放送という制度やジャーナリズムのあり方としても今後どうなっていくかは議論の分かれるところだ。

現状の放送制度というわく組みを外すとテレビ(動画伝送)サービスはまた違った展開を見せるかもしれないと考えるのは僕だけだろうか。一部はインターネット上のコンテンツの一部を形成するようになるだろう。そのとき、TVジャーナリズム(もしそういうものがあるのならば)はどうなるのであろうか。そうこう考えていると、やはりテレビも、影響力の大きさとその変化が未知数であるという点ではIT時代の三種の神器にふさわしいメディアに思えてくる。