日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

再論:情報産業、知識産業こそ変わらなければならない

ある特定の記事のアクセス数が急増することは、マスコミで取り上げられたお店の記事を書いていたりするとたまにあるのだが、今回はそうではない。そういうことはないと思われる珍しい記事の検索が非常に多かった。たぶん一日で20件ぐらい。大した数ではないとお思いかもしれないが、この浜町ブログではある特定の記事へのアクセスとしては普通あり得ない数だ。

検索語を調べてみるとほどんど同じ言葉で検索されているので、同一人物が何回も検索かけたのではないかなぁ〜と想像するのだが、その理由が分からないのでちょっと不思議。

その記事は、2007年の1月4日に書いた「情報産業、知識産業こそ変わらなければならない」という記事だ。

この記事は新年が明け、その年初にその年の展望ということで書いた記事だと思う。書いてあることは、脇役が主役になる時はそれ相応の脱皮が必要だということが書いてある。もちろん主役になるのはICT産業だ。

当時のエントリー内容については今もそう思っている・・・で、じゃあ脇役が主役になるには何が必要かと考えるとまずはやはり資金だろうと思うわけで、そんなとき目に付いたのが「マイクロファイナンス」という資金提供スキーム。

下記紹介してあるのはマイクロファイナンスを研究している菅 正広さんの著書(写真がないのがさみしい)。

4121020219 マイクロファイナンス―貧困と闘う「驚異の金融」 (中公新書 2021)
中央公論新社  2009-09

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マイクロファイナンスは、本の副題にもある通り、貧困を救済するための手段だ。その貧困救済の手段であるマイクロファイナンスの手法をICTの産業を成長させるために使えないのかということ。まだ本書を読んでいないのでマイクロファイナンスそのものを理解していないから、ピント外れの発想かもしれない。

それから資金の次は仕事のやり方そのものを変えなきゃならんだろうということで、先日読んだ小飼弾さんの「仕組み」進化論だ。

4534045220 小飼弾の 「仕組み」進化論
日本実業出版社  2009-03-19

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この本に書いてある「20%ルールの話」。新しいことをやるんだから、今までの仕事に振り回されてはいけないということで、これまでの仕事は全体の20%に収め、残りの80%を新しい仕組みを作ることにかけなさいというもの。貧乏暇なしのわれわれがこれをやるのはなかなか大変だが、これをやらないと今の状況からは抜け出せない。

そしてこの本に書いてあるもう一つ注目する指摘が、ワークシェアリングの考え方だ。ワークシェアリングというと自分の仕事の一部を他人に渡し、その分、自分の仕事が減るという側面を強く意識しがちだが、小飼さんの発想はもう一歩進んでいて、情報や知識だからいろいろな人がかかわった方がいろいろ知恵が出てくるという点が重要だといっている。

情報産業・知識産業が変わるためには、マイクロファイナンスのスキームで資金調達の道が開かれ、20%ルールで出来た時間に新しいことを、みんなでワークシェアしながら進める・・・そうするとその先に新しい情報・知識産業が生まれてくるのではないかと考えている。

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