今回の福田首相の辞任は、「まさか!」と「またか!」が同居したものだった。
「まさか」については、官房長官の時の辞め方を思い出してみれば、こういうことは十分予想できたが、タイミングまでは分からないからやっぱり「まさか!」は残ったろう。こらえ性のない人だ・・・首相になるとき、このくらいの状況は想定してなかったのであろうか。全く首相という仕事を甘く見ていたとしか言いようがない・・・と思われても仕方あるまい。
さて問題なのは「またか!」と国民に思わせてしまったことだと思う。これで政治全体がまた信頼を失うことになった。今回の少し前に民主党の離党の動きである女性議員が行ったり来たりしていたが、これも国民に与えたイメージは政治にとっていいものではなかったであろう。まるでイソップ童話のコウモリみたいだといったら少々例えが違うだろうか。
評価は分かれるにしろ小泉政権の施策・・・というよりは小泉首相のキャラクターか・・・で、国民全体が行けそうな雰囲気になっていた時に、安倍さんが途中で蹴躓き、小泉さんが作った雰囲気をうまく活かしていかなければいけない人が、安倍前首相の二の舞・・・そういうことを一番やってはいけないのにまた蹴躓く。
多くの人は「またか! しょうもない奴らだ」と思わずつぶやいたのではないだろうか・・・福田さんに言い訳はいろいろあるだろうけど、状況を考えれば国民の多くの人の口からこういう言葉だけは出させてはいけなかったと思う。
あの人の性格からしてうまく演じられたかというとそれも無理だったのかもしれないが、少なくとも「またか!」と国民に思わせないシナリオ、一芝居は必要だったのではないか。根性無しとしか言いようがないといわれてもしょうがない今回の辞任だった。