日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

マーケットインにプロダクトアウト

お客様は神様ですってよく言いますよね。

それってマーケットインの発想ですよね。でも実際はなかなかそういう発想を行動にまで結び付けられなくて、プロダクトアウトの行動になっていませんか?

プロダクトアウトの行動でも大丈夫なのは、独占企業だけでしょう。他に競争相手はいないので、自分のサービスがすべてですから、それが必需性の高いものなら、ユーザは不満を抱えながらも使わざるを得ない。

一方、競争市場でプロダクトアウトの行動を取ると、たまたまユーザのニーズにマッチしたとき以外は顧客からすぐに見捨てられるでしょう。代替的なサービスや財がたくさんあるから。

そういう視点で見ると、シンクタンクの世界は市場がそれほど大きくない・・・いや小さい上にそこでの競争はかなり厳しい。そしてここまでパソコンやインターネットが普及すると、情報を収集整理するだけで差別化するのもなかなか難しい。

だからこそうまく自社のプロダクトを他社と差別化できるかがポイントになります。当たり前ですが、他社と差別化できているとそこが強みになり、競争に勝ち抜いていくことが出来ることになる。

差別化が出来なくて、ガチンコ勝負になると、そこは最後はコスト競争になり、安い見積を出した方が勝ちになります。実際、そのような競争ではたまに勝つことはあってもなかなか勝ち続けることは難しい。

このような状況で、プロダクトアウトの発想・・・「この予算だとここまでしかできません」というのがまず真っ先にくるような対応をしていると顧客はすぐにどこかへ行ってしまうでしょう。

○○円でここまでやらされたらたまらないっというような気持ちになったことありませんか? > シンクタンク業界の皆さん&アナリストの皆さん

必要なのは、まず顧客のニーズの把握、それについての調査設計、それを顧客の予算でこなすための工夫という思考だと思うのですが、どうもそうなっていない。自分の都合を顧客についつい言ってしまいがちになります。

マーケットインあるいはお客様は神様です・・・言うは簡単、行うは難し。

今年はこれの言葉をかみ締めながら一年を過ごしたいと思います。