上位レイヤの業界再編、流行の言葉で言えば、融合の序章が着実に進み始めている。
序章の第一幕が開いたライブドアとフジテレビの騒動?があったのはつい先日だった。第二幕が開いた。今度は楽天とTBSだ。
下位レイヤの通信市場では固定と携帯の融合、所謂、FMCが今話題だが、IT産業に与えるインパクトは今回の方が大きいだろう。
そもそも放送業界は電波の割当を受けている規制産業であるということを除けば、一コンテンツ分野に過ぎない(と僕は考えている)。そう考えると、ライブドアや楽天そしてソフトバンクというコンテンツ・コングロマリット(あるいはポータル企業と言ったほうがいいか。用語の使い方は難しい)にとっては自社のポータルの付加価値をあげるのには放送産業を取り込むのが手っ取り早い。
放送産業がネット上のコンテンツ産業に飲み込まれる日はもうそんなに遠くないかもしれない。逆に放送産業が上位レイヤの覇者になるストーリーを描けるのか?・・・現状では難しいのではないか?
今後の動向の鍵の一つを握るのは広告業界の動きだ。
この動きはIT産業の変革の一角に過ぎない。95年当時、今日の携帯とインターネットによるインパクトを多くの人が予測できなかったように、今回の動きが10年後どのようにわれわれの生活に影響を及ぼし、IT産業がどのように形作られているか・・・明確に予測できる人はいないだろう。
堀江さんや三木谷さん、孫さんだって自分達の夢(ビジョン)を追っているに過ぎない。ゴールは誰にも見えない。
わくわくする時代の到来だ。