日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

インセンティブの定量化

さて、いろいろな仕事があって頭が混乱気味の今日この頃ですが、次のような宿題をもらいました。

インセンティブというものを定量化し、推計できるか?」というものです。

もうちょっと具体的に書くと・・・

今、通信市場は光ファイバが徐々に立ち上がり始めているところです。そのサービスを提供するに当たってNTTは自前の設備でサービスを提供しています。一方、NCCはNTTを代表として他事業者の設備を借りてサービスを提供しています。

昔のように第一種、第二種事業規制があったときは一種事業者は設備を持つことが原則でしたから、みな投資したわけです。ある意味、制度上で投資することが決められていたわけです。だから当時のDDI、JT、TWJは全国ネットワークを張り巡らせるために一生懸命投資した。ところが94年ごろから始まった接続規制等で卸売り料金やネットワークのアンバンドル化が進むにつれてNTT以外の事業者の設備投資はネットワークには必ずしも向かなくなっている。

このような状況はユーザにとってどういう影響をもたらすのだろうか?詳細は省きますが、昔、電電公社が独占で維持していたネットワークを、制度改革後は競争市場で維持することを前提に考えられていた。ところが現状で起こっていることは、やはりNTT一社がネットワーク設備を整備しており、NCCは必ずしも設備を自ら整備しようというインセンティブに乏しい。このような状況がもたらす帰結はあまり望ましいものではない場合がありうる。また、現在の制度は、NTTの設備を使うことが有利になりすぎているのではないか等々、いろいろ問題がある。

このとき、NCCにも光ファイバへの投資インセンティブを与えるにはどうしたらいいか?というのが最初の問題。
この前提には、設備ベースの参入が必要であるとの前提があります。

インセンティブを与えるにもいくつかの方法がある場合があるが、そのときどのインセンティブが一番強いかを評価するにはどうするか?というのが定量化の問題。

最初の問題はなんとなく出来そうな気がするのですが、2番目の定量化は・・・う〜ん、思い浮かばない・・・