日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

通信市場の競争評価

今、情報通信産業が大きな変革期にあることは誰でもなんとなく気が付いているのではないかと思う。当然といえば当然だが、このような変化は規制の世界も影響を受けている。

日本の場合、電気通信市場の枠組みは、電気通信事業法という事業法によって形作られている。それは1985年の電気通信市場の改革とNTTの民営化の時に制定されたものだ。その電気通信事業法もこの時代の流れを受け、多くの改正を重ねてきた。最近行われた改正で一番大きなものは第一種、第二種という日本独特の事業規制を廃止したことであろう。また料金規制もNTT東日本、西日本を除き、多くは届出制へ移行するなど規制緩和が進んでいる。

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電気通信市場の技術革新は急激であり、上記のような制度改革をあざ笑うように急速に進んでいき、新たな課題を政策担当者、事業者、ユーザーに突きつけてくる。現状の市場環境の変化の激しさの下、政策を実施していくには、従来の事前規制一辺倒では限界が明らかになり、今回、事後規制へ重心を徐々に移す規制改革が実施されたといえるであろう。

電気通信市場の制度改革の一環で出てきたものが、今回、取り上げる競争評価である(写真は当日のひとコマである)。16日のカンファレンスでスケジュール上、議論を行う段階から最後の取りまとめを行う段階に移ったことになる。

今後、しばらくこの話題を追っていこうと思う。

続く・・・