最近、これですね。蕎麦屋で酒。
西新橋というか虎ノ門というか・・・の、砂場さんに行ったときも、はい、ご覧の通り、日本酒をいただきました。お昼時、夕方の帰りの一杯の時間は外しているので、店内はちらほらのお客人がいるだけ。至福のひと時の幕開けです。
そしてお供は、当然、板わさです。見ての通り、厚く切ってあるのがたまらないです。板わさはこうでなければやはりいけません。蕎麦を食べる前のぬる燗とツマミの板わさ、これがいいんです。この時、ぬる燗はそのお店で出している燗酒用の日本酒。板わさはやはり美味しいかまぼこが前提です。
蒲鉾のプリッとした歯ごたえ、これはこの美味さは実際に食べたことのある人しか分りますまい。これに生わさびのツンとした辛みが加わります。その旨味、辛味が口の中に広がり、そこに燗酒が流し込まれます・・・クィッと。やはりこれでしょう。蕎麦を食べる前の儀式みたいなものです。
そしてこの日の蕎麦は、セイロ、冷たい蕎麦ではなく、暖かい蕎麦、たぬきそばを頼みました。砂場さんで温かい蕎麦をいただくのは珍しいのですが、この日は季節にしては肌寒かったので、この時期では初めての暖かいたぬきそばをいただきました。
この天かすが蕎麦つゆと一体となった感じはどうでしょう。これぞたぬきそばの美味しさを見ただけで分かるようにしている姿だと思います。そして脇役のほうれん草と長ねぎ・・・これがまた美味しいんです。蕎麦つゆと合うんですよ。
燗酒と板わさで始まり、そこにたぬきそばが加わり、美味しさ倍増・・・ゆっくり頂きます。燗酒が来て、板わさを食べながら燗酒を楽しみ、そして板わさが終わると、そこにちょっと間があって、次にたぬきそばが運ばれてくる。
今度はたぬきそばを肴に燗酒を飲む。そして燗酒が終わると最後はたぬきそばをしっかり味わいながら、その日の小さな宴は終わる。美味しいお蕎麦、日本酒、板わさ、ありがとう。
ごちそうさまでした。