日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

夜の街から常連がいなくなる

世の中、予期せざるところが変わっていくものである。まさか夜の街から常連がいなくなりつつあるとは!
この話は、自分が「常連」だったある飲み屋で聞いたことなので、どこまで一般化できるかは分からない・・・だが、世の中はどうもそういう方向らしい。
どういうことかというと、最近は常連さんと言われる人たちも高齢化が進み、お店になかなか姿を見せなくなっているということだ。たまに顔を見せても、お酒を辛そうに飲んでいるらしい・・・何人かの顔が浮かぶ・・・あの常連さんたちが!・・・話を聞いているだけで痛々しい。

そして常連がいなくなると当然そうなるだろうということで・・・それなりに歴史のある飲み屋には独特の飲み方があるものだ、たとえば新宿のささもとでは焼酎の梅割りが定番だが、その梅割りに入れる梅シロップは一滴(本当に一滴、一粒だ)といのが常連あるいは通の頼み方だったが、そういうことも忘れられ、対応できる店員もいなくなりつつあるそうだ。こうやって伝統(ちょっと極端だ)は失われていく。
昔は先輩の常連さんから飲み方やつまみの頼み方(隠れメニューなんかはその日たまたま横に座った先輩から教えてもらうなんてことも間々あった。)、あるいは仕事の話までいろいろとご指導いただいたものだが、最近はそういうこともなくなっているのだろう。
自分が今回の話を聞いた店では、さらに最近はアベノミクスのおかげで海外からのお客さんが増え、日本人は海外からの賑やかなお客さんに囲まれ、小さくなって飲んでいるそうだ。ちなみに、そこの若い店員君たちは、結構、英会話いけてましたよ。このときはオーストラリアからの女性の観光客2名を相手にいろいろとメニューの解説をしていた。
今までの常連が高齢化しているのなら、新しい常連・・・つまりは若い常連はいないのかと尋ねたら、最近の若い人はお酒を飲まないから来ないとのことだった。
おいおい、ほんとうかい・・・高齢化、アベノミクスグローバル化、草食男子等々、巷で言われる世の中の変わりつつある断面が自分の身近な飲み屋さんにも影響を与えるようになっているのか。
少なくとも2020年まではこの傾向が続き、高齢化は着実に進み、若者は見かけなくなり、グローバル化により東京やその周辺、いや、日本国中、海外の人たちであふれかえるんだろう。そうなると飲み屋もその人たちに対応するようになって、古くからの呑兵衛は片隅にますます追いやられるのである。寂しい。