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Amazon kindle:日本語コンテンツは自分で調達しよう!・・・自炊の薦め

Amazon kindleを購入してもうすぐ一週間だ。今は英英辞典(Collins Cobuild)を購入して、それを読んでいる・・・英英辞典でいろんな単語について英語でどう表現されているのかを見るのは結構楽しいものだ・・・そしてもちろん英語の勉強にもなる。

ところで前回、入手時の記事(「Amazon kindleがわが家に来た!」)で、日本語コンテンツとしてA4の論文をkindleで読むには文字が小さいと書いた。その時も書いたようにkindleを横置きにして拡大表示すれば読めるけど、今度は部分的にしか表示できないのでこれはこれで気に入らない。

現状を打破するためには、kindleの画面を前提にしたフォーマットでオリジナル原稿を作り、それをpdf化するというのが考えられるが、自分の文章ならともかく、ネット上にある論文などすでにpdf化されているのは不可能だ。つまり今のところ、日本語コンテンツで積極的に読みたいものが読めない状況になってしまっている。

さてこうなるとせっかくのkindleが活かせないので、日々欲求不満が高まるばかり・・・そこで思い至ったのが最近話題の自炊をすることでコンテンツを自前調達するということ。(ちなみに「自炊」という言葉自体はどうも2ちゃんねる由来の言葉らしい。)

ディスプレイの大きさから、文庫本か新書ならば大丈夫だろうという思いがふつふつと大きくなってきている今日この頃で、かつ都内某所に下記の裁断機とドキュメントスキャナーはあることが分かっているので、後は自炊するための書籍を選定すればいいだけだ。

これで満足のいくコンテンツができれば、家にある文庫本や新書を端から自炊してkindleで読めるようにしてしまおうと思う。本好きにはちょっと本に対して残酷な仕打ちのような気もするが、これで逆に書籍が復活する面もあるわけで、自分でデジタルコンテンツの作成に勤しもうということになっている可能性が大きい。

そこで自炊の仕方についてだが、そこはさすがネットの世界。Web上でいくつか解説しているサイトがある。例えば・・・

デジモノステーション編集部ブログの「電子書籍“自炊”入門!」ページ
http://digimonostation.blog.so-net.ne.jp/2010-06-22

○誠Biz.IDの「書籍を「裁断→スキャン」して電子書籍端末で読むメリットとデメリット」(連載)
http://bizmakoto.jp/bizid/articles/1006/01/news031.html

などを参照にされたい。

そして自炊するためには裁断機とドキュメントスキャナーだが、いろんな人が紹介しているのが、下記の裁断機とドキュメントスキャナー。都内某所にあるのもこれだ。お値段はそれなりだが、個人でも買って変えない値段ではない。

B002MRPKRC プラス 断裁機 裁断幅A4 PK-513L 26-106
プラス  2009-09-01


by G-Tools

B001QXCZ12 FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500
富士通  2009-02-07


by G-Tools

自分としてはまず都内某所にある裁断機とドキュメントスキャナーを利用させてもらい、1冊試作してみようと思う。そのファイルでそのままkindleで快適に読めるようであるならば、自分で自炊用機器を購入するかもしれない。

結果は遠からずこのブログ上でご報告できると思う。しばし待たれよ。

ところでこのような読者の行動は業界や経済あるいは社会にどのような影響をもたらすだろうか?

思い付きだが、例えば・・・

  • 昔CDが売れたようにデジタル化した分だけ新たな場所ができるので、紙の書籍の購入量が増えるかもしれない。
  • また自炊サービスを提供するビジネスが、書籍のデジタル化が進むまである程度成長するだろう(これは著作権法に触れる可能性が高いみたいだ)。
  • 個人で自炊を行う人もそれなりに増えるだろうから、裁断機とドキュメントスキャナー市場が拡大する。
  • これがきっかけとなり消費のICT化、デジタル化を一層促進させる。
  • 書籍の自炊化の普及は、現在のメディア産業の中にあって、書籍の位置づけを変えるものになるだろう。古書(古本)として紙ベースの書籍は残るが、新刊書では書籍というメディアはなくなるかもしれない?
  • さらに自炊書籍の普及は人間の知的活動においても書籍の役割を再定義するかもしれない。デジタルコンテンツのひとつとして電子書籍というカテゴリーが残るのか?

一方、デジタル化された書籍ファイルを非合法で取引するような地下市場ができるかもしれない。ここが大きくならない内に電子書籍ビジネスが立ち上がることを期待したい。

ちょっと考えてみるとこんなところか?

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