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未来心理研究会「「SIG-CYB.ORG 」〜情報化に抗う身体性について〜」

昨日、溜池山王にあるモバイル社会研究所で第一回の未来心理研究会「「SIG-CYB.ORG 」〜情報化に抗う身体性について〜メディア・工学・哲学の横断」が開かれた。

このような研究会としては15時〜18時までの3時間+その後の懇親会ということでかなりのロングランのものだ。

僕は18時で研究所に戻ったが、あの後の議論がどうなったのかはちょっと興味のあるところ。恐らくアルコールが入るので、各人の口も滑らかになり、突っ込んだ議論がなされたのではないかと想像される・・・あるいは飛んでしまったか^^

研究会の発表者は以下のとおり。

  • 高橋 透(早稲田大学文学学術院教授)
  • ドミニク チェン(東京大学大学院学際情報学府博士課程)
  • 新妻 実保子(東京大学大学院工学系研究科電気工学専攻 博士課程)

参加者は20名前後であったろうか。発表者から各々問題提起が行われ、後半、それを素材にして議論するという形であった。

内容は正直よくわからなかった。

  1. 環境設計の話(新妻氏):人間の生活空間にロボットを介在させ、より快適な空間を作り出すにはどうしたらいいかというような内容?だったと思う。
  2. 機械と人間の間の話(ドミニク氏):多分人間が機械化(というとちょっと違うかもしれない)することによって、そのアイデンティティにどのような影響があるのかということを考えているようなことだったと思う。攻殻機動隊草薙素子が自分の義体とゴーストの間で揺れ動く心理を思い出せばよい?
  3. 哲学的側面の話(高橋氏):前2者の話からさらに思索的な側面?に突っ込んだ話を展開した?

・・・という感じで、正直僕にはその内容の正確なところについては「???」でした。しかし、刺激的だったのは事実で、本研究会の主旨とあっているかどうかは別として、僕の頭なの中を駆け巡った言葉を羅列すると以下のとおり。

  • 情報の共有:情報が共有されると、個々人の頭の中にある情報の差はなくなり、個々人の頭の中は同じ発想しか出来ないようになってくる?完全に情報が共有さfれる(ありえないだろうが)と個人間の差はなくなり、自分という存在(アイデンティティ)が喪失する?
  • ロボットの指揮命令系統は、コンピュータプログラムだから、情報はすべて同じものが共有されている。よってアイデンティティが出てくるはずがない。
  • 仕事上でいわれる情報の共有とはレベルが異なる。
  • 用語の定義の問題はやはり重要。今回の場合は相互作用とか身体性とか。定義を厳密にした方が議論はしやすいだろうが、新しい何かを捕らえたいときは、その問題設定自体が緩やかなので用語の利用も冗長性を持たせておいた方がよい?必ずその部分で議論になるが、それが大事なワンステップとなる。
  • 人間社会にサイボーグが入り込んでくるのと、ネット上で仮想社会が作られるのは根本的に違うものではないか。
  • チューリングマシンのことを思い出したのは僕だけだろうか。
  • 最後は人間と機械の関係、それらを分けるものなどが問題になってくるような気がした。
  • 環境設計は今回の問題点の出発であり、そして終着点になることか。それは空間設計という実際の社会においてこれらの思想が現実に示されるところだから。

だいたい研究会で頭に浮かんだことは以上のことでした。いろんなことに頭を突っ込むのが好きな方ですが、さすがに今回は無知な分野だったのでう〜んとうならざるを得なかった次第です。

しかし議論の内容はこんな僕にとっても非常に刺激的で面白いものでした。

今後も注目したいと思います。

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