インターネットが普及し始めたとき、つまり95年ごろ、我々はインターネット上で情報を探す場合、Yahooのディレクトリの中を彷徨っていた。そのパロディのYahhoというサイトがあったほどである(このサイトは現在もあるようだ)。
それがいつの間にか、多分2000年前後だったと思うが、検索サイトを使うことが普通になってしまった。それがグーグルだったというわけだ。
現在では、ネット上で何か探しモノをするときは一日に何回となくgoogleを使う。実はこの浜町Blogへのアクセスもgoogleからのアクセスが一番多いようである。
検索機能の充実は、IT企業にとってサイトの利用者を増やすための必須機能といっても過言ではあるまい。
さて、この本はGoogleの成功物語と今後のITビジネスを見通すとき一つの視点を与えてくれる1冊だと思う。
ザ・サーチ グーグルが世界を変えた ジョン・バッテル 中谷 和男 日経BP社 2005-11-17 by G-Tools |
おそらく、Googleの成功物語として読むより、検索というもののITビジネスでの位置づけとその未来ということを考えながら読んだ方がいろいろと得ることが多いのではないかと思う。特にプラットフォーム、広告ビジネス、メディア・ビジネスに関心のある人にとっては必読の書であろう。
内容は米国のことなので、当然、米国の企業名がやたら出てくる。僕の読み方が悪いのかもしれないが、いろいろな企業名が次から次へと出てくるので、話がどのようにつながっているのか、特に前半部分で、戸惑うことがしばしばだった。
それとコンピュータ用語、ネット用語に戸惑う部分もあった(時代遅れを痛感した次第だ)。その辺を注意しながら読めば、得るところが非常に多い本だと思う。
蛇足だが、情報通信総合研究所のHPも検索機能を充実させて、ITに関する情報についての検索なら情総研HPと言われるぐらいになったらいいのではないのだろうか。