日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

創立記念パーティーの費用

今日は創立記念パーティーだ。この会社が設立されてから早19年になる。僕は91年からいるから、もう13年目ということになろうか。月日が経つのは早いものだ。

ところで、昨年度は残念ながら少々の赤字になった。そこで会社の中はかなりコスト削減が進められており、アルバイトや派遣社員の人数を減らしたりしている。アルバイトの人たちも長年やってもらっているとそれなりの役割を担うようになり簡単には代役を果たせないような立場になっていることが往々にある。そのような人たちを切ることは実は機会費用として非常に大きいのだが、どうもそういう視点からの判断はないようだ。この点に関してはもっと根の深い問題があるが、ここでこれ以上触れるのはやめておこう。改革は徐々になされなければならないのだ。

さて、コスト削減が厳しく打ち出されている中で今年もとあるホテルで創立記念パーティが開かれる。一般の社員は上記のような状況なので、当然、批判が出る。「そんなことに100万もかけるのなら、バイトを雇う方に回した方がいいのではないか」と。

僕が思うのは、これはコレで問題だろうと思う。「会社全体で行うことと、一プロジェクトの問題を一緒にするのか?」ということだ。創立記念パーティを開くことの重要性は経営者から見れば、日ごろコミュニケーションが不足がちの社員との交流を深め、彼らの考えや状況を把握することだろう。またこの時期は株主総会も終わり新体制がはっきりする時期でもあり、社員からすれば今年度の体制を前提にした社長からの考えを聞く機会としていいタイミングだともいえる。そういう意味では創立記念パーティーを開く意味はあるわけだ。日ごろのコミュニケーション不足を考えれば、社員一人一人はこの機会を社長といろいろ議論する場として捉え、積極的に活用すべきなのだろう。そこのところを理解すれば、単なるコスト削減の話としては片付けられない面があるのは理解できるのではなかろうか。

ただ、次の点はどう答えればいいものか、なかなか難問だ。

「創立記念パーティーを上記のような趣旨で開くのは理解できる。でもホテルを使うことはないであろう。年末年始の納めの会や新年の会のように大会議室でやればいいのではないか?」

確かにそうだが、ここのところにあまりこだわってもしょうがないであろう。ホテルの方が確かにコストはかかるだろうが、毎年の一つのけじめとしてハレの舞台を作ることも必要だと経営者が考えてのことであろうし、コスト差も数十万のレベルではないのか。この会社は売上規模はそれほど大きくないが、年間の費用に占める数十万は誤差の内だと思う。

ま、そういうことで今晩は少しだけ呑みます。