経済学の視点から大相撲を分析したユニークな一冊。
経済学が世の中を見るとき、どのように役立つかを実感するのに役に立つ。経済学なんて勉強して役に立つのか、どのように役立つのかを知りたい人が読んでもいいだろう。
大相撲の経済学 中島 隆信 東洋経済新報社 2003-09 by G-Tools |
著者はいう・・・
よくやったときに与える「ご褒美」ないしは、やってほしくないことをやったときに食らわす「お目玉」といった人間の行動を決定する動機付けをインセンティブといい、そうした動機付けの束をインセンティブ・メカニズムという。経済学ではこのインセンティブを軸にして人間の行動を探り、社会の動きをみるのである。一風変わって見えるものであっても所詮は人間がやっていることだ。インセンティブという眼鏡を通して覗いてみると意外に構造は単純だったりすることが多い。(本書3頁)
ということで、経済学の視点から社会を分析するその語り口は非常に柔らかく分かりやすい。
お薦めの一冊だ。