ワクワクする未来にするためには、現在起きていることをしっかり理解する必要がある。そのためには過去にあった同様の事象を見直し、そこからの教訓を現代、未来に生かすことだろう。
その過去を振り返るのに絶好の翻訳所が最近、2冊相次いで刊行された。
一冊は、デヴィット・ウオルシュ著の知識と諸国民の富ー経済冒険の物語ーだ*1。訳書の書名は、ポール・ローマーと経済成長の謎。 これは知識経済と経済成長の関係を理論化したポール・ローマーの業績を振り返りながら、経済学の新しい考え方がどのように受け入れられていくかを描いたものだ。
もう1冊は、カール・B・フレイが書いた技術の罠ー自動化時代の資本、労働、そして権力ーだ*2。訳書の書名は、テクノロジーの世界経済史ービル・ゲイツのパラドックスー。これは文字通り、テクノロジーがどのように社会に受容され、そこでどのようなメリット・デメリットを我々に与え、それをどのように克服してきたかを描いた上で、これからのAI・IoT・クラウドの時代の技術と社会の関係を見通したものだ。
変化の時代に将来を見通す、そのためには過去の変化の時代から学ぶ・・・温故知新。
これを今年中に読み終えることが目標。
*1:
Knowledge and the Wealth of Nations: A Story of Economic Discovery (English Edition)
- 作者:Warsh, David
- 発売日: 2007/05/17
- メディア: Kindle版
*2:
The Technology Trap: Capital, Labor, and Power in the Age of Automation
- 作者:Frey, Carl Benedikt
- 発売日: 2019/06/18
- メディア: ハードカバー