もう秋風が吹きはじめた人形町で蕎麦屋といえば、ここをあげる人が多いのではないだろうか。人形町通りにある松竹庵さんだ。こちらは何と言っても盛りの良さが特筆される。
そして夏は蕎麦にとっては昔は微妙な季節だったが、今は美味しい蕎麦を食べられる。それでも暑い時には冷たくてさらにさらっと食べられる蕎麦が欲しい・・・という客の気持ちを知ってかしらずか夏のメニューがある。
その一つが、多分、今年からではないかと思うが、とり天の冷やし蕎麦。
とり天は某うどん屋さんが出来て、ここらあたりでもポピュラーなメニューになりつつあるが、それが松竹庵さんにも登場した。程よい大きさのとり天が3つ乗せられて、それに真ん中に黄身、そして海苔と三つ葉があしらってある。最初は、黄身はつぶさず、まずとり天を一口食べて、続けて蕎麦と蕎麦つゆで食べる。美味しい。
その後、黄身をつぶし、海苔や三つ葉を混ぜて食べる(とり天は混ぜない)。これが美味しい。さっぱりしているのだが、そこにとり天だ。食べる方としてはいい感じなのだ。いい感じに絡む蕎麦つゆ、そこに味を添える黄身や海苔、三つ葉、そしてとり天・・・もういうことないではないか。
あっという間に食べ終わってしまう。
もっとさっぱりしたいときはこちら。梅かつお。大きめの梅にたっぷりのかつお節と大根おろし。こちらは大盛りだ。ぶっかけになっているので、蕎麦つゆをたっぷりかけ、梅を少しずつ崩しながら、かつお節、大根おろし、海苔を適度に混ぜながら食べる。
こんな感じといえば、わかってもらえるだろうか。これは梅の酸っぱさで爽やか爽快感倍増って感じ。それにかつお節と大根おろしだ。暑い時にはぴったりの一品だ。欲を言えば、本当はここでお酒をちょっと飲みたいと言ったら怒られるだろうw
とり天にしろ梅かつおにしろ、主役の蕎麦が美味しいのがいい。この細めでエッジの効いた蕎麦を口いっぱい頬張って食べる。たまんねえんだよ・・・もう目一杯いっちゃう。うめえ!
さて、もう9月も半ばだ。夏のメニューも今年はそろそろ終わりかもしれない。食べに行くなら今のうちですよ!
ごちそうさまでした。