日本橋濱町Weblog(日々酔亭)

Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

光久@梅錦山川株式会社:幻の一本、お久しぶりです。今年の花見はこれで行きましょう

自分が地酒を嗜むようになったのは、1990年前後ではなかったかと思う。

大学院の博士課程で、東京でアルバイトをするようになり、そこで知り合った仲間に大塚の居酒屋「げんごろう」に連れて行ってもらった。このお店、当時2回目(だと思う)*1のブームだった地酒を置いていて、脱サラした斎藤さんがその日の仕入れ具合でメニューのないスタイルで酒一杯につまみ一品という感じでいろいろな地酒を飲ませてくれた。

その中の一つが光久だった。光久が作られるようになった経緯は、夏子の酒(第8巻)やここに書かれている。

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確か池袋の東口に当時はあったと思うが、甲州屋という酒屋さんのご主人の名前を銘柄名にしたこのお酒、当時としてはまだ珍しかった(と思う)純米吟醸で、かつ、ラベルに山頭火の「ゆうぜんとして ほろ酔えば 雑草そよぐ」という句とともに、舌と頭に強烈な記憶となり焼きついた。

www.umenishiki.com

今回たまたま楽天市場で販売しているのを知り、入手した。

久しぶりに飲んでみた・・・懐かしい・・・と言っても当時の味覚は残っていないけど、やはりいい酒だと思う。

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ほとんど存在を知られていないのではないだろうか。梅錦山川株式会社さんのHPにも表にはこの酒は出されていないようだ。

「ゆうぜんとして ほろ酔えば 雑草そよぐ」・・・いいよねえ。今年の花見はこれでいこう。

*1:1980年代当時、新宿紀伊国屋の地下のレストランで越乃寒梅がコップ一杯700円で売っていた。当時は寒梅とか一部の地酒が手に入るぐらいだった。2回目のブームになり、全国のいろいろなお酒が比較的入手しやすくなったのはなかったかと記憶している。