自分の印象なので偏りはあるとは思うが、働き方改革というと話がすぐに時短、労働時間の短縮の話、コスト節約的な効率性追求の話になりがちだが、本来、それは改革の一部であって、もっと考えるべき視点、やるべきことがあるのではないか?
平たく言えば、働き方改革は、いかにして「楽して」*1儲けられるかを最新の技術を使うことを前提に、みなで考えようということではないかと思う。
だから労働時間についても短縮という一面ではなく、いろいろな働き方、つまり時間で言えば、0から∞までいろいろな労働時間の費やし方があってしかるべきで、そういうことを追求することがICTサービス・機器を使えば可能なのが今なのではないだろうか。
効率化についても、コストを節約する方向だけではなく、トップラインを上げて利益を膨らませる方向の効率化とかは考えられないのだろうか。あるいは情報社会、高齢社会という大きな変化の時代に新しいビジネスを生み出せるような働き方は?とか、新しい可能性を試せるような雇用の流動化を可能にするような働き方改革とかは考えられないのだろうか。
繰り返しになるが、働き方改革が目指すべきは、一律に対応するというより、そこに多様性を持たせ、その環境の中で、より困難な仕事をいままでと同じように、あるいはそれ以上にこなせるようになることにあるのではないだろうか。つまり、時間あたりの単価を如何に上げるかということであって、それによって給与も上がり、残業も減るということではないかと思う。
ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉
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もっと付加価値を出すような仕事にシフトする*2。そしてその付加価値は経済的な側面だけではなく、さまざまな面で評価されるようになっているのがいい。今までの発想は、経済面ばかりを見て、かつ、どちらかというとコスト節約的な意味での効率化が中心であったが、その方向を増やして、多様な付加価値を拡大するような、結果としてトップラインを上げるような仕事の仕方を皆で探す。
それが働き方改革で目指す方向ではないかとぼんやり考えていたりする。
こちらの記事が参考になる。