ここ数年、年に一度は必ず来る麻布十番。そこで有名なお蕎麦屋さんと言えば、永坂更科 布屋太兵衛とこの総本家 更科堀井だろうと書いたのだが、実は更科堀井はその存在につい最近まで気がつかず、行ったことがなかった。そこで今回は更科堀井でゆっくりと1時間ほど日本酒に肴、そして仕上げの蕎麦と堪能させてもらった。
東京メトロ南北線の麻布十番駅A4からだと麻布十番商店街の一番奥まったところにある。もう六本木駅からの方が近いのかもしれない。商店街のほのぼのとした雰囲気を味わいながら、堀井の暖簾をくぐる。店内は灯りは抑え目で落ち着いている。真ん中にカウンター席があり、それを囲むようにテーブル席が配置され、奥には座敷もある。店員さんの応対も丁寧で、蕎麦食いに対していろいろ気を使ってくれるので嬉しい。
今回は初めてということもあり、まずはお酒を頂く。「お酒をぬる燗でください」と、そして「板わさに玉子焼きをお願いします」と頼んだ。お酒は間髪をいれずと言っていいぐらいすばやく出てくる。こういうのってかなり嬉しい。そして更科蕎麦の揚げたものがつまみにつく。それをつまみながら酒をちびりちびりやっていると、板わさの登場。しゃれた切り方をしている。それからこの焼き海苔がいい香りでいい。
これだけでも十分だなぁ〜と思いながら玉子焼きを待つ。しばし待った後、出てきた玉子焼きがまた嬉しい味つけだ。甘めの玉子焼き、それに醤油をかけた大根おろしで食べる。これがまたたまらない。
この玉子焼きを食べながら、お酒をちびりとやる。そしてまた玉子焼きを口に運ぶ。またお酒をちびり。そして板わさ、揚げ蕎麦も少しずつ頂く。時間がゆっくり流れて行く。美味しい、ほろ酔いになりながら、またお店の雰囲気にも浸る。「いいお店だなぁ〜」。
お酒がなくなりつつあったので本来ならここで蕎麦を頼むのだが、時間がまだあったので、お銚子をおかわり、つまみには鮪のやまかけをお願いした。もう酔っていたのだろう・・・写真を撮るのを忘れた。そして残りの玉子焼きとやまかけで2本目のお銚子を頂き、最後のそばへ。
初めてきたのだから、今日は、せいろで、もりとさらしなを頂くことに。順番はお店の方にお任せしたのだが、さらしなから出してもらった。蕎麦汁も甘辛2種類だしてもらい、お好みだけれど、さらしなには甘口で、もりには辛口でと薦められる。当然、店員さんのお薦め通りに食べた。
写真のピントが合っていないのが非常に残念なのだが、本当に透き通っているようなお蕎麦だった。「繊細な」という言葉が本当に似合う。更科系の蕎麦は初めてではないが、ここまで透き通っているような蕎麦は初めてだった。美味しかったよ。
そして頃合いを見計らって、もり蕎麦を出してくれる。このタイミングも嬉しい。このもり蕎麦も当然ながら美味しい。あっという間に食べてしまった。
最後に蕎麦湯を頂いて、お店を後にした次第。久しぶりに大満足のひと時だった。
ご馳走様でした。
総本家更科堀井 本店 (そば(蕎麦) / 麻布十番駅、六本木駅、赤羽橋駅)
夜総合点★★★★★ 5.0