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センスアンドフォース:図解入門業界研究 最新半導体業界の動向とカラクリがよーくわかる本

産業の米と言われる半導体・・・ICT経済でもその動向は当然注目される。その重要な半導体業界・・・知っているようで知らない人が多いのではないだろうか。

自分自身も半導体業界について十分な知識を持っているわけではないので、再度勉強して模様と考え、まずは入門書として、「最新半導体業界の動向とカラクリがよーくわかる本」を購入してみた。

内容は以下の通り6章と資料編からなる。

  • 第一章 半導体業界の基本と仕組み
  • 第二章 グローバル経済における半導体業界
  • 第三章 半導体業界の主要メーカー
  • 第四章 半導体製造の技術を知る
  • 第五章 半導体を使ったアプリケーション
  • 第六章 半導体産業の今後と未来
  • 資料編

内容は若干「?」と思うところもあるが、半導体業界の枠組みを押さえるには良いのではないかと思う。

4798025917 図解入門業界研究 最新半導体業界の動向とカラクリがよーくわかる本 (How‐nual Industry Trend Guide Book)
センスアンドフォース
秀和システム  2010-04


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要所要所には基本的だが、忘れてはいけないこと、検証すべきことも指摘もされている。例えば第一章からだと・・・

  • 半導体のもたらす製品、サービスの可能性
  • 86年に結ばれた「日米半導体協定」が今日の国内半導体業界の凋落の原因の一つ?
  • 世界経済の二極化(低価格化と高級化)が半導体業界に与えた影響?
  • 実は半導体製造装置に関する日本メーカーに対する評価は高い
  • 半導体がけん引する業界構造から半導体製造装置産業がけん引する業界構造へ
  • 理系離れがもたらす人材不足
  • 半導体商社、IPプロバイダー、ファブレスメーカー、ファンドリメーカー、組み立てメーカーなど役割分担(水平分業)の進む業界

第二章からは・・・

  • 「産業のコメ」と言われる半導体はこれからも右肩上がりの成長を続ける(GDPの1%、川上、川下産業まで含めればGDP比5%)
  • 90年代からの凋落、背景には、技術の海外流出、日米半導体協定など
  • リスクと設備投資、資金回収のリスクを如何に低くし投資を続けるか(メガバトルとミニファブ)
  • 半導体商社の存在、複雑な商取引とそれを打ち壊す外資系商社
  • 知財戦略の重要性
  • 世界的な生産体制、ファブレスメーカーとファンドりメーカー
  • 半導体産業における国家政策・・・結構ありますね

・・・サクサクっと読めるので、業界の状況とそこにある問題点を大凡把握するには良いのではないかと思う。

但し、これ1冊で終わってはいけない。個別の項目については、別の資料で確認しながら、考えていく必要があるだろう。

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