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【歌舞伎】6月歌舞伎鑑賞教室「鳴神」・・・女形の色気に脱帽!

6月13日に国立劇場で開催されている「6月歌舞伎鑑賞教室『鳴神』」を見に行ってきた。そこには居酒屋Kで仲良くしてもらっているヤタロさんが出ていて、いつもとは違う一面をのぞかせてくれる場でもある。

エミさんは何回かみたことがあると言っていたが、実は僕自身は歌舞伎は今回が初めてだった。なぜ見たいと思うようになったかというと、人形町に来て以来、お祭りや太鼓、お囃子など伝統文化に触れる機会が改めて増えたことがひとつはある。そして居酒屋Kにたまたま?、ヤタロさんがいたこと、つまりその先に歌舞伎があったということ。あとヤタロさんの三味線を是非聞いてみたいという思いもありました。

もう一つは仕事の観点からで、これからコンテンツの時代だ、コンテンツを持っているものが強い(コンテンツが強いと言われないところが日本のコンテンツ産業の弱さか)と言われる中で、歌舞伎などの伝統文化は世界に通用する立派なコンテンツではないかと・・・日本のコンテンツ産業の今後の可能性を考える上で何かあるのではないかという思いもあったのがひとつ。

そういうわけで歌舞伎を是非見たいという思いが日々高まっていたのだが、最初から本格的にみるのは歌舞伎は難しいというようなことも小耳にはさんだりして、敷居の高いものだったのだけれど、今回招待してもらった歌舞伎鑑賞教室は僕にとってはすべての要件を満たすものだったわけです。

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歌舞伎を見たのが初めてなら、半蔵門駅からちょっと歩いていくとある国立劇場も始めてだったわけですが、やはり歌舞伎は歌舞伎。ご年配のご婦人方がやはり多かったのですが、鑑賞教室だったというのもあり、下は見て分かるのかなと思うような小学生や20歳以下の若い方々もかなりいました。

まずは澤村宗之助さんの解説による「歌舞伎のみかた」から始まります。会場のお客さんにも参加してもらい、歌舞伎を構成する役者さんや楽器、その他舞台装置などを解説してくれます。笑いを交えながら、軽妙に分かりやすく解説してくれ、とかく肩肘張りがちなところをリラックスもさせてくれました。この解説で歌舞伎の作りが分かりますから、見方も変わります。

「鳴神」自体は、大きな物語の一部の見どころの部分だけを抜き出したもので、ハイライトの部分になるものです。物語は、もとはと言えば朝廷が悪いのですが、真面目な上人さんが龍神を滝壺に閉じ込め雨を降らないようにしたものを、朝廷が雲の絶間姫を上人さんのところにつかわせ、色仕掛けで上人をだまし、龍神を解き放つというような内容です。

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様式美、形式美・・・なんといって表現したらいいかわかりませんが、舞台、着物、化粧、所作、すべてに一つ一つ意味がある、ひとつの完成された芸術作品というものはこういうものかと感じ入ってしまいました。中でも雲の絶間姫を演じた片岡孝太郎さんの女形の演技はゾクゾクッとするものがあります。さすがに近くで見ると、化粧の下にはおじさんの顔が分かるわけですが、その所作は女性の艶やかさそのもの、いや、それ以上のもので、すごい!と思わずにはいられませんでした。

ところでヤタロさんですが、いつもとは違う男前のきりっとしまった顔で、三味線を聞かせてくれました。「おぉ〜、これがヤタロさんの仕事の時の顔か・・・(後は略)。」

この日は8列22番という花道脇のいい席を取ってもらって、最高の場所から見ることができて大変うれしゅうございました。ヤタロさん、ありがとう。またお願いしますm(__)m

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