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Quality Economic Analyses Produces Winning Markets

【実質GDP四半期速報(4〜6月期)】年率3.7%プラス成長、5四半期ぶり

本日、内閣府経済社会総合研究所より4〜6月期のGDP速報値が発表された。それによると、実質GDPの今期は、5四半期ぶりのプラスとなり、年率換算で3.7%となった。名目では−0.2%。

以下は実質GDPの内外需別の寄与について。

  • 内需の寄与は−0.7%
  • 外需の寄与は+1.6%

次に需要項目別の寄与について、ますは?民間需要の動向

  • 民間最終消費支出は、実質0.8%(1〜3 月期は−1.2%)
  • 家計最終消費支出は実質0.8%(1〜3 月期は−1.2%)
  • 家計最終消費支出(除く持ち家の帰属家賃)は実質0.9%(1〜3 月期は−1.5%)
  • 民間住宅は実質−9.5%(1〜3 月期は−5.7%)
  • 民間企業設備は実質−4.3%(1〜3 月期は−8.5%)
  • 民間在庫品増加の成長率への寄与度は実質−0.5%(1〜3 月期の寄与度は−0.2%)

次に?公的需要の動向

  • 政府最終消費支出は実質−0.3%(1〜3 月期は0.1%)
  • 公的固定資本形成は実質8.1%(1〜3 月期は2.6%)
  • 公的在庫品増加の成長率に対する寄与度は実質−0.0%(1〜3 月期は0.0%)

?輸出入の動向

  • 輸出は実質6.3%(1〜3 月期は−22.5%)
  • 輸入は実質−5.1%(1〜3 月期は−14.9%)

?デフレーターの動向(前年同期比変化率)

  • GDPデフレーターは0.5%(1〜3 月期は0.9%)
  • 国内需要デフレーターは−1.7%(1〜3 月期は−1.0%)
  • 輸出デフレーターは−12.3%(1〜3 月期は−12.4%)
  • 輸入デフレーターは−25.2%(1〜3 月期は−23.2%)

?2008年度のGDP

  • 実質GDP成長率は−3.2%(名目GDP成長率:−3.5%)
  • GDPデフレーターが−0.3%
  • 国内需要デフレーターが0.5%

内外需別の寄与度でみると

  • 実質の内需が−2.0%、外需が−1.2%(名目の内需が−1.6%、外需が−1.9%)

今回の数値をみると、外需による回復と国内需要は消費面では政府の経済対策の効果が出ているようだが、住宅および企業設備投資において引き続きマイナスとなった点が大きい。

7〜9月期は引き続き消費面での下支え構造が続くとともに、企業設備投資面で回復の兆しがみられるか、住宅投資の上向くタイミングがいつになるかの見極めができるかというあたりがポイントであろうか。

企業設備投資については、本格回復には必須と考えられることから、マクロベースの数値に表れなくとも、足元の動きとしてそのような具体的事例を見つけられるか・・・みつかればいいのだが・・・

国内経済全体の動向はとりあえず最悪期は脱した。そのような中で、ICT経済はどのような状況になっているのであろうか。国内経済をけん引する力強さを持っているのか、そのあたりの分析が待たれるところである。これまでのICT経済の動向については、こちらを参照してください。

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